15日、就任間もない韓国の文在寅大統領とその脇を固める参謀陣が「イケメン」ぞろいだと韓国で話題になっているが、韓国日報はこれについて「手放しで喜ぶには不都合な一面がある」と報じた。写真は大統領府を散策する文在寅大統領と側近たち。

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2017年5月15日、就任間もない韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領とその脇を固める参謀陣が「イケメン」ぞろいだと韓国で話題になっているが、韓国日報はこれについて「手放しで喜ぶには不都合な一面がある」と報じた。

文大統領は就任翌日の11日、自らが指名した大統領府の要職メンバーらと昼食を共にし、そろって大統領府内を散策した。この散策の様子が報道されると、ネットでは「増税なき眼球福祉だ」とのコメントが飛び交ったという。「税負担なく、見るだけで目の保養になるほどの容姿の持ち主がそろっている」という意味だ。

文大統領のほかチョ国(チョ・グク)民政首席秘書官、任鍾皙(イム・ジョンソク)秘書室長、朴炯哲(パク・ヒョンチョル)反腐敗秘書官の4人には、日本の漫画を原作に韓国でもドラマ化された「花より男子」の主人公らに例えて「青瓦台(大統領府)のF4(花の4人組)」との呼び名までついた。さらにネット上では「オルグル(顔)覇権主義」「外見覇権主義」との造語も生まれ、ツイッターではこの二つの語が15日午後までにそれぞれ3000回余り使われた。

この現象は新大統領・新政権に対する国民の肯定的な受け止めや期待の表れとも取れるものの、「覇権主義」や「ビジュアル人事」といった流行語の背景には韓国でたびたび問題になる「外見至上主義」が隠れているとの批判も出ている。韓国日報は、「格好良いと称賛するのはいいけれど、外見を基に理念まで比べるのは差別的だと思う」「企業などが顔で人を判断するのは不当だと言う人たちが、政治家の容姿については気軽に評価するのは矛盾している」との市民の声を紹介している。

韓国社会問題研究院のヒョン・テクス院長は、朴槿恵(パク・クネ)前大統領の就任初期にも、その外見について「温和で優しそう」との好意的な評価が出ていたことを指摘、「しかし個人の能力検証の面ではおろそかだった」として「同じミスを繰り返さないためには、参謀陣の人格や能力も冷徹に評価する必要がある」と指摘した。

しかし記事に寄せられたコメントをみると、多くのネットユーザーはこうした指摘や懸念を意に介していないようだ。「気にし過ぎ」「心配してるのは格好悪い人たちだけ」「見た目に自信がないと心も狭くなるんだな」「面白おかしく言ってるだけなのに、腹を立てるのはどうなの?」といった声が多数の共感を得ている。

また「カッコいい人は能力も高くて性格もいいものだよ」「何につけてもイケメンが一番」と外見至上主義を堂々と宣言するコメントや、「記者さんも格好良く生まれれば良かったね」といった声も多かった。(翻訳・編集/吉金)