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■どんなクルマ?

ベースがゴルフRと共通 マイチェンでどう変わった?

「速くて楽しい、そして家族にも優しい設計」

この3つは意図せず、自然に備わることではない。同じようなクルマ、フォルクスワーゲン・ゴルフR、フォード・フォーカスSTエステートもまた、研究を重ね、それらの要素を盛り込んだ、技術の結晶のようなクルマである。

今回のフェイスリフトにより10psアップしており、必然的にトルクの値も少し大きくなっている。室内に目を向けると、外観同様、少し変更点が見受けられた。最近のゴルフに準じたタッチスクリーンと情報システムがそれだ。また、このクルマに関しては、4WDとDSGもプラスされている。

4WDシステムは、わりに重要なポイント。イギリスのBロードのような欧州の雪深き山々を抜けるにはマストアイテムとも言える。

マイナーチェンジしたレオンに乗る機会はあったものの、4WDは初というのもポイントだ。ベースをおなじくするゴルフRと比べるとどうなのだろう?

■どんな感じ?

ゴルフRを喰っちゃう?

デコボコした快晴の田舎道をドライブしながら、少しラフにアクセルを開けると、2500rpmを指していたタコメーターの針は、一気にレッドゾーンまで駆け上がった。素晴らしい。これなら追い越しも、すました顔でできる。事実0-100km/h加速は4.9秒。悪くない数字だ。

6速ギアのDSGトランスミッションは、エンジンの出力を最大限に引き出すのだが、だらだらとした渋滞のなかでは、ゴルフR同様の問題が露呈する。DSGの制御を司る、ホイールに備え付けられたパドルが小さすぎて、シフトチェンジが多いような状況だと気になるのだ。

一番の改善点だったコーナリングの印象はどうだろう?

かつてのレオンSTクプラは、コーナーで落ち着きが損なわれ、ホイールがスピンすることもあったが、このモデルは安定している。

4WDシステムが常時発動するような状況下でも、クルマの挙動は信頼性の高いものである。

ステアリングの感触はかつてのモデルと同じ。決して悪いワケではなく、程よい重量感である。かつてのレオンと比べるとハンドリングの総合性能は向上している。

気になるのはインフォテインメントの品質

インテリアに関しては先述の通り情報システムとタッチスクリーンが大幅に変わっている。現在はロータリー式のダイヤルがあるのみ。

サービス画面のグラフィックは良いものの、操作感はワンテンポ遅れることがある。画面のスワイプなどの動作も微妙。もうひとつダイヤルを増やして操作感を向上させる必要があると感じた。

積載量はフォード・フォーカスと比較しても格段にレオンのほうが上。ただ、ゴルフRと比べると少し負けている。車内に家族全員と、荷物を積んだらいっぱいになってしまうだろう。

ただしシートはコーナー中も、一般的なドライビングでもホールド感がばっちりだ。

■「買い」か?

やはりゴルフRの壁は高い

買っても後悔しないはずだ。4WDシステムとパワー感は、乗っていて笑顔になれる。

また、CO2排出量が少ない低公害車であるし、燃費性能も向上している。90%はただのワゴンとして使われるだろうが、フォーカスよりもベターだとおもう。

ただし、これまで挙げたようないくつか刷新されたモノをもってしても、ゴルフRに軍配が上がるだろう。価格差もレオンのほうが高く、その差はわずか。

どちらかを買うならばゴルフRをオススメする。

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セアト・レオンSTクプラ2.0 TSI 4Drive 300PS DSG

■価格 £34,485(505万円) 
■最高速度 250km/h 
■0-100km/h加速 4.9秒 
■燃費 13.9km/ℓ 
■CO2排出量 164g/km 
■乾燥重量 1545kg 
■エンジン 直列4気筒1984ccガソリン・ターボ 
■最高出力 300ps/5500-6200rpm 
■最大トルク 38.7kg-m/1800-5500rpm 
■ギアボックス 6速オートマティック