300機のドローンでレディ・ガガのショーの夜空に星条旗を描くなど、安全にドローンの編隊飛行を実現できれば、ドローンの使い方の幅がさらに広がります。しかし、複数のドローンを同時に飛行させることは管理が難しく、衝突が起きると連鎖的にほかのドローンにまで被害が及んでしまうことが予期されますが、ジョージア工科大学が「見えないバリア」によってドローン同士の衝突を回避する技術を開発しました。

Virtual Top Hats Allow Swarming Robots to Fly in Tight Formation

http://www.news.gatech.edu/2017/05/15/virtual-top-hats-allow-swarming-robots-fly-tight-formation

実際に編隊を組んだドローンが衝突を回避している様子は、以下のムービーから見ることができます。

Quadcopters swarm safely in tight formation - YouTube

編隊を組んで飛行する複数のドローンは、近づきすぎるとプロペラが互いにもつれ合い……



落下してしまう危険性があります。



しかし、ジョージア工科大学の研究者らがドローンの衝突回避機能をオンにすると、くるくると回転して飛行する4台のドローンの横で待機するドローンが……



回転飛行する4台のドローンの間を横断しても、それぞれのドローンは衝突する前に回避行動をとります。そのため、4台のドローンは回転飛行を継続しながらも、その間を横切るドローンとの衝突を避けることができています。なお、ドローン同士が接近した時は、一時的に飛行速度を上げて急速回避を行っています。





編隊飛行において、ドローンが落下する理由は接触だけではありません。複数のドローンが高低差をつけて飛行していると……



ドローンの下を飛ぶドローンは、上のドローンのプロペラが生み出す空気流を切断するため、乱気流となって接触せずとも落下してしまうことがあります。



そこでジョージア工科大学は、ドローンの上部に2フィート(約60cm)の「見えないハット」をかぶせることで、ドローンがドローンの下を飛ばないように制御することを可能にしました。これによりドローン同士の突然の接近だけでなく、ドローンが生み出す乱気流によっても墜落することなく、安全に複数のドローンを飛ばすことができるわけです。



これらのドローンは飛行中に編隊を変えられるアルゴリズムも搭載しており、1人の操縦者で5台の編隊を制御することができるとのこと。今回の技術はより大規模なロボットチームを制御するための研究の一環となっており、ジョージア工科大学Institute for Robotics and Intelligent Machines(IRIM)のエゲルステッド所長は、「私たちの空は配達・農業・捜索救助などの目的で使われる自律型ロボットでいっぱいになるでしょう。だからこそ、1人で一度に何十台ものロボットを制御できる技術が必要なのです」と話しています。