流暢な英語で質問に答えた小林直己

 EXILE/三代目J Soul Brothersの小林直己(32)が15日、東京・日本外国特派員協会で、映画『たたら侍』(5月20日公開)の記者会見をおこなった。この日は、脚本・監督を務めた錦織良成氏も同席。海外メディアの前で小林は流暢な英語で質問に答えた。小林は劇中で刀を使用するシーンがあり「侍が生死に直面する気持ちを得るために真剣を使ってトレーニングしていました」と語った。

 『たたら侍』は、戦国時代の奥出雲の村で伝統の継承を背負った青年が、様々な葛藤を経て真の武士へと成長していく姿を描き出す。主演を務めたのは劇団EXILEの青柳翔。小林は主人公の幼馴染みを演じる。カナダの国際映画祭『第40回モントリオール世界映画祭』で最優秀芸術賞を受賞したほか、世界27の映画祭に正式出品され、19の賞を受賞するなど、海外でも高い評価を得ている。EXILEのリーダーHIROによる初の映画プロデュース作品でもある。

 劇中で小林は刀を使っているシーンがあり、その内容について「映画なので実際に使った刀は偽物なんですけれども、撮影に入る前に真剣を使ってのトレーニングはずっと続けていました。実際の恐怖感だったりとか、侍が生死に直面する気持ちを得るために真剣を使ってトレーニングしてました」と役に入り込む為に真剣を使用していたことを明かした。

 錦織監督は、この時代にたたら侍のストーリーを語り継ごうと思った経緯について「僕達は日本の歴史を知ったつもりになっているんですが、実際調べ直したら今回のたたら(日本古来の砂鉄製錬炉)という所にぶち当たりました。実は日本刀は武器だと日本人は思っているんですけど、調べてみると中世以降に日本刀は日本人の守りであって戦の道具ではなかったんです。それは、どういうことかというと神から頂いたもの。命も含めて守るためのものだった、これがモチーフじゃないかと思いました」と述べた。

 続けて「歴史は凄く重要で日本人の僕たちが、なぜ今ここでこういう風にしているのか? を考えるには非常に色んな事を語っていると思います。その一つとしては、思い込みとか先入観が日本にはまんえいしている。僕自身も伝統を守るための技術だと思っていた、たたらが未だに最先端の溶鉱炉の鉄よりも純度が高いことに気付いた。それに加えて1000年も前の技術だったものは、僕の故郷である出雲にそれが一箇所だけ残されていて。これは日本の物作りの誇りであり、これを僕たち日本人は知らない。これは映画にしなきゃいけないと思いました」と映画を制作した意図を語った。

小林直己と錦織良成氏

 EXILE/三代目J Soul Brothersのパフォーマーでもある小林は、今作が初の映画出演作でもある。撮影に関して「キャラクターを理解するには体で体験するのが一番良い方法であって、体を使ってダンサーをやっている訳ですから表現することには慣れています。芝居は口、台詞を使うので難しさはありますが、今回の作品に関していうとダンスも芝居も体を使っているという意味では似ていますし、出演させてもらってるメインのシーンは殺陣(たて)であったり、アクションシーンだったりするので、そんなに遠くはなかったというか。普段やっている事とかけ離れてはいなかったので、そこまで難しさは感じませんでした」と日頃のダンスパフォーマンスが劇中で活かされていたことを述べた。

 また、劇中では血の滴るシーンが出てこないことについて錦織監督は「血の滴る所はなるべく表現しませんでした。子供達も一緒に見れる時代劇にしようという意図がありました」とあえて血を映さなかった意図を明かした。

 外国人記者からは「侍ミュージカルを作ってみるのはどうか」と質問が上がると、錦織監督は「隣に小林直己さんがいますから、もしかしたら。彼は武士の役ではないのに武士のような立ち振る舞いなので、これで出来たら良い提案だと思います」と小林を起用してミュージカルをやってみたい気持ちを述べた。(取材・撮影=橋本美波)