中国で家系図を作成することがシニア世代を中心にブームになっており、新たなビジネスが生まれている。

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2017年5月13日、中国新聞網によると、中国で家系図を作成することがシニア世代を中心にブームになっており、新たなビジネスが生まれている。

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家系図づくりは、退職したシニア世代が自身の「ルーツ探し」として始めるケースが多い。資料を求めて各地を歩き回ったり、口承されてきた先祖伝来の逸話の裏付けをとったりするために、多額の費用を投じることも惜しまず、中にはそうしたことに3年あるいは5年もの歳月を費やす人もいるという。

家系図がブームになっていることで、専門の業者も次々に現れている。北京市の中関村にある「創業街(起業大通り)」には「智能(スマート)」や「創投(ベンチャーキャピタル)」の看板が並ぶが、そうした中に「家譜(家系図)」の看板もある。

専門業者は、整理した家系図を組む作業や冊子への製本を代行するほか、家系図作成のアドバイスも行っており、現存している資料の検証のため、ネット上をくまなく検索したり、実際に現地に調査員を派遣して確認をとったりすることもある。簡単に作業できる専用ソフトも出てきている。

ある業者によると、「ルーツ探し」として家系図づくりに熱中するのは、一線を退いた公務員や軍人、教育者など中高年のシニア世代のほか、長く海外で生活していた華僑などが中心だ。「顧客は以前は学歴の高い人だけだったが、現在はより一般的な人にまで広がっている」と話す。

家系図を作成しているというある人は「家系図づくりは単なるルーツ探しだけでなく、失われつつある家族(一族)文化を補完するものでもある」としている。口伝されていた先祖の伝承は失われ、伝わっていた古い家系図は焼却された。「先祖の足跡を何とか記録して残せるのは今だけだ」という思いがあるのだという。

山西社会科学院の専門家は、このブームについて「ルーツ探しは人が持つ生と死以外の第3の本能」と分析している。(翻訳・編集/岡田)