小池百合子氏

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 東京都小池百合子知事に、都民の疑問・怒りが急浮上している。これまで税金の「ワイズ・スペンディング」(賢い使い方)を主張していたが、何と、都の視察船として約20億円もの豪華クルーザー購入を決定していたのだ。2020年東京五輪・パラリンピックの費用負担問題で、近隣知事に要求されても結論をなかなか出さなかった姿勢と大きく食い違う。

 「冗談じゃない! なぜ、こんな豪華な船が必要なのか。海外VIPの接待が必要になったら、民間や国から借りればいい。むしろ、屋形船で十分だ。このお金で保育所を建てた方が、都民のためになる。こういうムダ遣いは、主婦として許せない!」

 都民で、経済ジャーナリストの荻原博子氏は、こう憤慨した。

 視察船は、東京湾の重要性を都民に理解してもらい、行政視察などに使う目的で都が保有している。現在の「新東京丸」が就航から33年たち、老朽化したため更新となったが、それが約20億円の豪華クルーザーなのだ。

 受注したのは、世界中の富豪やVIPからの信頼が厚いイタリアの造船会社「アジムット・ベネッティ社」。その仕様は何ともゴージャスだ。

 図面によると、クルーザーの全長は35メートルで、デッキは3層でエレベーターまである。3階は海が一望できる展望デッキで、2階の応接室には、10人掛けのダイニングスペースや高級バーのようなラウンジもある。1階(上甲板)は会議室で、21人掛けの大テーブルに加え、随行の人たちが控える座席も31席ほど用意されているのだ。

 東京都港湾局の担当者は「災害のために夜間運行する機能や、水深が浅くても走れるエンジンを搭載していること、バリアフリーのためにエレベーターを付けたことで、こうした金額になった」と夕刊フジ取材に語った。

 実は、視察船を豪華クルーザーに買い替えようとしたのは、豪華海外視察や公私混同を繰り返して、都民に「ノー」を突きつけられた舛添要一前知事。舛添都政は否定されたはずだが、この買い替え計画は小池都政でも続行されていたのだ。

 都議会の問題もある。

 都議会経済・港湾委員会の議事録を見ると、民進党の浅野克彦都議は16年3月16日、「時には多少費用がかかってもデザインを外注するなどの考え方もある」と発言。

 自民党の栗山芳士都議も15年6月17日、「新しい視察船は、20年五輪・パラリンピックのよりよいレガシーの1つとして後世に残すことができればと考える」と語っていた。

 小池氏の「もったいない精神」はどこに行ったのか。