(c)123rf

写真拡大

 パナソニックは11日、2017年3月期の連結決算と2018年3月期の業績見通しを発表した。

【こちらも】パナソニック、有機ELテレビのフラグシップモデルを発売

 前期(17年3月期)売上高は7兆3,437億円(前年比96%)、営業利益は2,768億円(同120%)で、売上高は4年連続の減少となった。(前期から国際会計基準での決算になっているため、それ以前との単純比較は困難であるが)

 今期(18年3月期)見通しの売上高は7兆8,000億円(前年比106%)、営業利益は3,350億円(同121%)と、売上高は過去4年での最高額を見込んでいる。「今期はこれまでの成長への仕込みが大きく実を結ぶ」という津賀社長の発表を受けて、パナソニックの動向を検討する。

■前期(2017年3月期)は、円高の影響で売上減

 前期売上高7兆3,437億円は、前年より2,826億円減少したが、急速な円高による売上減が4,205億円あり、為替を除く実質ベースでは増収であった。その前の期の1ドル120円に対し、前期が1ドル108円、同じく1ユーロ133円に対し1ユーロ119円と急激な円高が、円ベースでの売上減につながった。

 売上高の減少にかかわらず、前期の営業利益はその前の期に比較して訴訟関連費用の計上がなかったため、465億円増加し、2,768億円となった。

■今期(2018年3月期)業績見込みは、成長分野の拡大がけん引

 今期売上高7兆8,000億円は、車載と家電分野の成長がけん引し、4563億円増加となる。営業利益は増販効果により前年から582億円増加の3,350億円を見込んでいる。この前提となる為替基準は前期の1ドル108円に対し1ドル110円、1ユーロ119円に対し1ユーロ120円と前期に比較するとやや楽観的に見ていると思われる。

■今後の進め方〜事業区分に応じた経営の推進

 高成長事業として、車載二次電池、航空機の次世代コックピット、先進運転支援システムADAS、エアコンを位置づけ、経営資源を集中的に投下し売上・利益のけん引役とする。安定成長事業としては、白物家電、配線器具などが経営の安定化に貢献し、成長分野への投資原資を生み出す分野として育成していく。収益改善事業として、半導体、液晶パネル、ソーラーなどは固定費削減、事業の再構築を行い収益の改善に取り組む。

 高成長事業では、今後自動車メーカーなどとの更なる提携協力関係の構築、新技術の開発など課題も多く、パナソニックの今後の動向に注意を払う必要がある。