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武者良太の『気になるニッポン発モノイノベーション』



「そこに不満があるって気がつかなかった!」そんなクラウドファンディング系アイテムを発見しちゃう連載企画。お届けするのはガジェットキュレーターの武者良太氏です。

今回の気になるモノイノベーション





GODJ Plus

『GODJ Plus』ってどんなクラウドファンディング?

プレーヤー、ミキサー、エフェクター、サンプラー、アンプそしてスピーカー。DJプレイに必要な機能をワンボディにまとめたポータブルDJシステム。スマホ・タブレットのDJアプリと違ってスライダー、パッド、ロータリボリュームのすべてがフィジカルなスイッチ。クラウドファンディングサイト「Makake」にて資金調達が行われ、“触れる”ことに夢を感じた1292人が5000万円以上も支援した。





DJの才能があるかもと煽ってくるスタイル



学生の頃、確信なく自分が何者なのか知りたかったあの頃。漫画家になりたい(なれるかも)、作家になりたい(なれるかも)、カメラマンになりたい(なれるかも)……と思っていたあの頃。いいですね。『GO DJ Plus』は当時の、自分には秘められた才能があるんじゃないかという気持ちをざっくりと掘り起こしてくれます。あいたたたた。

DJの音源・機材はアナログからCD、そしてPCを経てiPadなどのタブレットを使う形へと変化してきました。もちろんアナログは過去のものというわけではなく、現在もフルに使いこなしているDJはいます。スクラッチ派にとってはダイレクトなプレイができるアナログこそパーフェクト。しかし、今となってはレコードもターンテーブルも当然高価だし、キャリーにレコードの箱を入れて運ぶのも大変。より軽く、コンパクトでスマートな形へと変化するのは、ダウンサイジングな他の世界の流れと同様です。

そこでiPadでDJっぽいことしてみるのですが、画面をぽちぽちとタップしているだけだと、なんか物足りない。曲をつなげるだけならいいんですが、ほら、かっちょよくMIXするために低域と中域絞ってチキチキと鳴らしてみたくなるじゃないですか。いやー、なんかハマらない。気持ちがアガらない。やっぱりフィジカルなコントローラって大事だなー。

そこでiPad用のDJコントローラに目を向けるもよし。今まで使った中ではパイオニアの『DDJ-WeGO4』がグー。ジョグのレスポンスと、スイッチの精度がいいんですね。でも、もっとシンプルな機材にしたいというなら、『GO DJ Plus』がオススメ。オールインワンなんですよコイツ。

 

【すべての機材がA4サイズで一体化】



▲ボディサイズ=フットプリントはA4サイズ。スライダーとロータリボリュームのパーツが飛び出てはいるが、厚みもさほどではない。

プレーヤーとミキサーが合体しているだけではなく、アンプとスピーカーも内蔵しちゃってる。他にもドラムマシン、サンプラー、16ステップシーケンサー、エフェクター、ピアノキーボードなどなどの機能も搭載。完全にオールインワン。頭出し、スクラッチするためのジョグはタッチパネルで操作するため慣れは必要ですけど、アンプやスピーカーがない場所でもプレイできるメリットは大。もちろんバッテリー駆動です。ホームDJ機器としてはパーフェクトな作りじゃないでしょうか。

【大音量で高音質 スピーカーも搭載】



▲大口径ステレオスピーカー+パッシブラジエータを搭載。リビングや小規模なカフェでのDJプレイなら、満足できる音量を出せる。

日本のクラウドファンディング「Makuake」で出資を募っていましたが、目標金額2000万円に対して集まった出資金は約5304万円。新しいDJ機材に対する期待度の高さがうかがえますね。プロのDJにサンプリングして必要な機能を詰め込んだとのことですが、納得のデキ。それでいて誰でも使えるようにと、自動でMIXしてくれる機能もついています。僕もバックして、ちょうど届いたので弄りながら原稿を書いていますが、お、おおお、タッチパネルのレイテンシは感じません。スムースに動く! これは気持ちいいなあ。注文した友人の中にはDJ機材としてではなく、純粋なプレーヤー、ラジカセ代わりにバックした人もいます。うん、スピーカーの音質も悪くない。

 

まだ慣れていないので人様に聞かせられるようなMIXはできず。でもコイツは自分のココロをくすぐってくれるDJギアです。使いこなせたらモテるかも、という予感もするぐらいの。

【初心者でも即DJ ハードルが低い】



▲プロのプレイもこなせるほどの多機能っぷり。しかしオートシンクやEQクロスフェードなどの機能もあり、誰でも扱える。

開発したのは宮城県仙台市にあるJDSound。デジタルオーディオ製品の受託開発を行ってきたメーカーです。製造も日本国内で行われており、立派なメイドインジャパンプロダクト。今後はDJ機器専門店などで通常販売されると思いますが、DJになりたい(なれるかも)な気持ちを持っている方は要チェックですよ。

文/武者良太

武者良太/1971年生まれのデジタル系ライター。音響機器にスマートフォン、ITビジネスにAI、最先端技術など、ハードウェア面に限らず、ガジェット市場を構成する周辺領域の取材・記事作成も担当する。元Kotaku Japan編集長。

※『デジモノステーション』2017年6月号より抜粋

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