12日、韓国で大気汚染が大きな社会問題となる中、韓国気象庁が人工の雨を降らせてPM2.5やPM10などの微細粒子状物質の減量を図る実験を施行することが分かり、その効果に関心が集まっている。写真はソウル。

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2017年5月12日、韓国で大気汚染が大きな社会問題となる中、韓国気象庁が人工の雨を降らせてPM2.5やPM10などの微細粒子状物質の減量を図る実験を施行することが分かり、その効果に関心が集まっている。韓国・YTNが伝えた。

韓国では、中国からのスモッグに続いて最悪の黄砂が重なり、マスク着用が欠かせなくなってきている。今年1〜3月の微細粒子状物質の全国平均濃度をみると、1立方メートル当たり32マイクログラムと昨年の同時期に比べて2マイクログラム高くなっており、4月には57マイクログラム、今月1〜9日には98マイクログラムまで上がる結果となった。特に、ソウルや仁川(インチョン)、京畿道(キョンギド)、江原道(カンウォンド)など7カ所では、世界保健機関(WHO)の基準で「危険レベル」となる110〜120マイクログラムを記録した。

中国から飛来する微細粒子状物質が50%を占めるとされる中、唯一の解決策として浮上しているのが「人工降雨」だ。まず自然状態の雲に水蒸気が付着できるヨウ化銀やドライアイスといった「雨の種」をまき、水蒸気が付着し水滴が重くなると雨になって降るという仕組みで、この雨が微細粒子状物質を洗い流してくれると期待されている。国立気象科学院によると、今年9〜10月ごろから本格的に実験を行う予定だという。

実は韓国気象庁は、干ばつ対策として人工降雨実験を続けてきている。ただし人工降雨には巨額の費用がかかり、また水資源を人為的に使用することになることから、十分な検討と研究が必要になりそうだとYTNは伝えた。

この報道に、韓国のネットユーザーからは「行うのは秋?明日にでも実験して」「人工降雨でも大型扇風機でも何でも試して。ぜんそくが再発して苦しい。学校に行く子どもたちもかわいそう」「中国に費用負担をお願いしよう」と実験に期待を寄せる声が上がる一方で、「それが土に染み込んだら、農作物を通じて口から入ることになる。もう少し根本的な解決案はないの?」「人工降雨の副作用はものすごいらしいけど、干ばつや洪水などの自然に逆らったらどうなっちゃうんだろう」とその副作用を心配する声も相次いでいる。

その他、日本と比較して「日本では工場の煙をろ過して出してるのに、中国はどうしてそれをしないの?」「中国だけじゃない、韓国もだよ…」といった嘆きや、韓国の新政権に対して「中国に行って抗議するとか、何としてでも解決策を模索して国民の生きる権利を保障してください。それでこそ国民から信頼される大統領になれることでしょう」「化学分野で働く一人として言わせてもらうと、長い目でみたら人工降雨は意味がない。重金属は土壌に浸透して、結局食べるのはわれわれ韓国人。一番いいのは中国の工場ごとにフィルターを付けることだけど、費用が問題。でも、それを実現させるのが外交だろう」と願いを込めるコメントも寄せられた。(翻訳・編集/松村)