有森也実、4時間超えの新作で放尿シーンも!「演じることをやめた」作品

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 ある城の姫と、戦時に敵の武将の頭を取った家来の犬が結婚する犬婿入りの説話をベースにした4時間を超える異色の大作『いぬむこいり』が公開中です。

 主演は有森也実さん。犬婿伝説が伝わる家に生まれた、独身アラフォーのダメダメ教師・梓に扮しています。

 学校で問題を起こし、若い女に婚約者を取られた梓は、「イモレ島に望む宝がある」との啓示を受けてすべてを放り出し島へ。メッセージ性を含みながらも、ユーモアやファンタジー色を絡めて進み、カオスな世界へと突入していく本作で、犬男とのラブシーンや放尿シーンにまで挑んだ有森さんに単独インタビューしました。

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◆犬のホラー映画に主演!?

――犬婿伝説がベースになっていますが、有森さんは猫派だとか。

有森:はい! 今もジゼルという猫を飼っていていつも一緒に寝ています。19歳になったので、区から表彰されたんですよ。この子です(といって写メを見せてくれる有森さん)。本当に可愛いです。歳を取って毛の色が変わってきましたが、とにかく可愛いですね。

――そんな猫好きな有森さんですが、今回は犬男とのラブシーンもある新作に主演です。

有森:みなさん、どんな作品かつかめないようで、先輩の俳優さんからは「也実、今度、犬のホラー映画に出るんだって?」って言われました。犬のホラーって(苦笑)。

――4時間超えと聞いて、正直「ちょっと……」と思っていましたが、実際に観てみると、4章の構成で分かりやすく、特に前半のコミカルさは笑えますし、とても観やすかったです。観たあとには、ちゃんと風刺も残りますし。

有森:ありがとうございます。分厚いシナリオが出来上がってきて、現実的に本当に作品として成立するんだろうかという思いはありましたね。最初はできたらいいよねくらいの気持ちで受け止めていました。

――梓という役をどのように受け止めましたか?

有森:人生に疲れた40代後半の普通の女性。未婚の。だから特別な色を乗せていくという役の作り方ではなく、今の自分が持っている感覚そのままで演じたいと思いました。演じることをやめて、梓としていたいというか。

◆女優という隠れ蓑からの脱皮

――ヌードを披露したり、生卵をぶつけられたり、放尿シーンがあったりと、「東京ラブストーリー」世代にはビックリするような場面もありました。演じるうえで抵抗はなかったのですか?

有森:別になんとも。抵抗はないですね。ただあの衣装を持ってこられたときはビックリしましたけど(選挙に立候補した梓は水玉模様のピンクのミニスカートで選挙活動をする)。こっちか! っていう。でもまぁ、なるほどなと(笑)。

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――実際に出来上がった大作をご覧になってみていかがでしたか?

有森:初号を観たときには、まだ撮影の痛手から立ち直れてなかったんです。別にヌードとか放尿とかそういうことへの抵抗はありませんでしたが、この作品が終わったら女優をやめようと思ったくらい大変だったんです。演じないと覚悟を決めてやったことで、精神的にきつかったんです。でも自分と向き合うことができた。

 いままで女優というのが、私の中での隠れ蓑でした。だからその隠れ蓑を取って、やっと自分と向き合えた。『いぬむこいり』の梓が、私のカウンセリングになったんです。これまでは役を演じる、誰かになるということで、自分を表現するといっても実は隠れていたし、それに頼っていた。けれど今回はそうじゃないことに挑戦したことによって、吹っ切れたんです。この作品には宝物というキーワードが出てきますが、私にとっての宝物は「チャレンジ精神」です。

――では今後、さらに楽しみですね。

有森:はい、そうですね! 1回全部取れたので、今度はまた1から演じるということを考えたり、演じることによって自分と向き合うことへのおもしろさみたいなものを感じられると思います。隠れているという感覚がなくなったので。間違いなくターニングポイントの作品になりました。

――ところで、女子SPA!はネット媒体ですが、有森さんはSNSなどされないのですか?

有森:いやー、しないです。勧められたりはしますけど。だって私が何を食べたかとか興味ないでしょう(笑)。どこ行ったとか。プライベートを発信したいといった欲求がないんですよ。「あ、キレイなお月様だな」と思ったとしても、それをみんなに知らせたい! とは思わない。友達にLINEしたりはしてもね。

――それなら作品を観てほしい。

有森:もちろん。女優なのでね。プライベートで何か色が付けられてしまうというのは、個人的にはちょっと違うんじゃないかなと思います。『いぬむこいり』は大人の女性に一番観て欲しい作品です。梓が生命体としてエネルギーに満ちていく姿を感じてください。

<TEXT&PHOTO/望月ふみ>
『いぬむこいり』は5月13日より新宿K’s cinemaほかにて全国順次公開中
配給:太秦
(C) 2016 INUMUKOIRI PROJECT