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岩場、脱落者でるか?

今のところ脱落者はいない。この岩場で確認するのは、路面とのクリアランスとトラクション、そして各アクスル間の連携だ。

こんな大岩を次々乗り越えるようなシチュエーションは英国では滅多にないが、北米では珍しくない。ディスカバリーとプラドは、こうした状況を想定したモードを備える。

デフをタイトにして、荷重の低いタイヤの空転を防ぐのだ。それは十分に機能したが、巨体ゆえにゆっくり進まざるをえなかった。

今回の取材では、姉妹誌のピストンヘッド編集部から手伝いに来たニックが、専らダスターを走らせたのだが、地上高の低さに腹を打つのではないかとヒヤヒヤものだ。外から見守るのも楽ではない。

しかし、ジープとGクラスはさすがの出自で、難なく乗り越えた。D-マックスは、後付けのアクセサリーが利いてクリアランスは十分すぎるほど。アンダーフロアを岩に触れさせる心配など無用で、飛び越えるようにクリアした。

牽引力のテストでは脱落者が

さらに次のテストでは、ついに脱落者が現れた。ここでは牽引力を試す。そのためには、スタック状態の牽引されるクルマが必要なのだ。というわけで、ダスターにはその救助を待つ遭難者役を引き受けてもらった。

ダスターの名誉のために言っておくと、実際にはスタックなどしなかった。コンチネンタルのクロスコンタクトは、決してハードなオフロード・タイヤではない。それでも、その軽さを活かして、アクスルが沈むほど水のたまったくぼみも駆け抜けていくのだ。

これより重いクルマたちは、タイヤ選択が走りに直結した。ただし、前もって述べたように、今回それは考慮に入れないこととしている。

それでも、参考までに言っておくなら、ディスカバリーはもたつき、Gクラスもまた引き揚げに苦戦した。タイヤ、タイヤ、タイヤ……それがすべてだ。いや、それは忘れることにしたではないか。困った。どうやって結論を出そうか。

頭をクリアにして、代替案を捻り出そう。こんな時はティータイムだ。それでもダメなら、クルマを全開で走らせるしかない。

結局タイム計測 おばかでごめんなさい

テストには参加していないが、ヒュンダイが南極挑戦車のベースにしたサンタフェが、都合よく転がっていた。純粋主義者の四駆ファンなら洟も引っかけないクルマだが、個人的にはキライではない。

まずはスタートとゴールを決め、その道程にさまざまな障害を設定する。そして、そのコースを可能な限り速く駆け抜ける。もちろん、クルマを壊したらそこで終了だ。ラップタイムは計るのかって? そうだ、そうしよう。

コースを説明しよう。路面にヒットしそうなジャンプスポットから小回り性が問われるコーナーを経て、急角度で下水たまりに突っ込み、今度は急角度な登りで脱出。

穏やかなモーグルを越えたら急勾配を下り、平坦な道から狭い登坂路へ。ぬかるんだモーグルと滑りやすいコーナーを抜けたら、再び小回りを試し、スタート地点へ戻ってくるルートだ。

勘だけが頼りの全開オフロード走行。迷ったら、機械への同情は捨てる。それこそフェアなテストだ。そして、結果はストップウォッチの数字のみで判定する。この上なくフェアではないか。

まず、ダスターは場所によりクリアするのが困難だった。5位はプラドで2分7秒、4位がディスカバリーの2分1秒。どちらも優秀な走りだったが、ボディサイズが煩わしく感じられもした。

ここではディスカバリーが上回ったが、もしもオンロード走行を加えた比較テストであったなら、今回のどのクルマをも凌いだことだろう。

しかし今回のオフロード・テストでは、1分58秒をマークしたGクラスの後塵を拝することとなった。運転のイージーさでも一歩譲る。

ジープ、いすゞ どっちが1位?

2位に入ったのがD-マックスで、乗り心地や内装の質感は最下位レベルだが、1分50秒という立派なタイムを記録した。

残るは、やはり大本命のジープだ。高いフロア、低い天井、洗練性より頑丈さを取ったインテリア。オンロードでは他車に太刀打ちできずとも、ここでは水を得た魚の如しだ。

悪路走行にすばらしく実直で、フロアを地面に打たれることもタイヤが空転することもほぼなく、これ以上をこのクルマに求めることはないほどだ。ギアをローレンジに入れたら、自分とジープだけの世界の扉が開く。

まるで着座位置が高く、車体が重く、より頑丈で走破性に優れたアリエル・ノマドに乗っているようだ。気になるタイムは1分31秒。神ってる、というのは、こういう場合に使うのだろう。

とはいえ、どのクルマも、自分の領分では非常に優秀さを発揮するクルマだ。たとえば、オンロードで優位性を見せるものもあるし、世界でもトップクラスに入るものもある。

だが、この採石場跡で二日間に渡り実施したオフロード限定テストにおいては、今回のような結果となった。元祖オフローダーが最高のオフローダーだった。多分、誰もがそうじゃないかと思っていたことが、ここで証明されたのだ。

結果は以下の通り。

1位:ジープ・ラングラー
2位:いすゞD-マックス
3位:メルセデス・ベンツG350d
4位:ランドローバー・ディスカバリー
5位:トヨタ・ランドクルーザー
6位:ダチア・ダスター
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