J・ブラウンリー裸足でバイクを担いで走る!トライアスロン横浜大会

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■世界トライアスロンシリーズ

 13日、大雨の中、世界トライアスロンシリーズが横浜で開かれた。コンディションが悪かったためバイクでスリップや転倒が多かった中、男子では、マリオ・モーラが地力を見せつけ優勝した。終始プラン通りのレース運びをしたものの、ランの中盤でアラルサが迫り、一時油断できない展開となった。それでも終盤は得意のランで他を圧倒した。

 優勝争いもさることながら2位争いも非常に見ごたえがあった。アラルサ、ブルンメンフェルト、スク―マンが抜きつ、抜かれつの攻防を見せた。特にゴール間際で、ランは得意ではないとされるブルンメンフェルトがランを得意とするスク―マンを抜き、2年連続の横浜での表彰台を獲得した。

 男子での日本人1位は、25位でフィニッシュした23歳の小田倉真。初のトライアスロンシリーズでの結果としてはまずまずのものだった。

■今大会の主役

 見どころ満載の横浜大会だったが、一番胸を討たれたシーンがあった。それはバイクで転倒してしまったジョナサン・ブラウンリーだ。不幸中の幸いだったのが大きな怪我がなかったことだ。しかし圧巻だったのがそこからだった。転倒してからすぐに起き上がることができず、さらにバイクは、マシントラブルにより動かなくなった。

 この状況で取れる選択肢は普通ならマシンを直すことかリタイアをすることくらいしか考えられない。しかしブラウンリーはバイクを担いで走り出したのだ。しかもシューズはバイク用のシューズでペダルに固定されていたため裸足でバイクを担いだ。その状況で1キロ近く走り、ランに移った。

■トライアスロンは完走者全てが勝者!

 こういった光景を見た際にジョナサン・ブラウンリーを知らない人物なら、「新人でとりあえず完走を目指しているのか?」と思うかもしれない。しかし彼はオリンピックでメダルも獲得しており、トライアスリートなら知らない人がいないトップ中のトップにいる選手だ。絶対勝てないのは目に見えており、今まで数々のタイトルを取った彼にとって完走というのはそれほど重要なことではないように思えた。

 しかしトライアスロンには「完走者すべてが勝者」という格言がある。彼はまさにそれを見せつけてくれた。無様でも必死にゴールを目指す姿がものすごくかっこよく、ここまで輝いたアスリートを見られることはそうない。全てのアスリートがジョナサン・ブラウンリーの精神を見習ってほしいと思った瞬間だった。