スポークスマンは「全くのでたらめ」と全面否定

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 日本の共同通信社が報道した独自ネタが中国政府の逆鱗に触れている。今年4月に米フロリダ州のトランプ米大統領の別荘で行われた米中首脳会談の際、中国が北朝鮮への圧力強化の見返りに、ハリー・ハリス米太平洋軍司令官の解任を求めたというのだ。

 この共同通信の報道について、中国外務省スポークスマンは記者会見で「全くのでたらめ」などと全面否定。中国共産党機関紙「人民日報」系の「環球時報」も「ばかな主張」などと猛反発している。

 しかし、中国側はハリス司令官が南シナ海問題での中国に対する強硬な言動を強く批判していた経緯もあり、さらに、あまりにも中国側の反応が強烈こともあって、米政府系報道機関「ボイスオブアメリカ(VOA)」は米軍関係の話として「中国の身から出た錆」と報じるなど、共同通信の特ダネが逆にクローズアップされる事態を招いている。

 人民日報によると、外務省スポークスマンは共同通信の報道の真偽について、中国メディアの記者の定例会見での質問に答える形で、「全くのでたらめであり、反論にも値しない」と述べたという。

 これだけならば、まだ、単なる否定だが、この記者はさらに「共同通信社が『関係筋』の話を引用して中国関連のニュースをねつ造するのはこれが初めてではない。こうしたやり方についてコメントは」と「ねつ造」という言葉を用いて、明らかに当局寄りの質問を繰り返した。これに対して、スポークスマンは次のように答えている。

「共同通信社は比較的大手のメディアだとはいえ、こうしたメディアは自らの名声を重んじるものだと思っていた。だがこの報道に関して、共同通信社は中国と米国が外交の場で米軍の人事任免問題を議論するなどと信じるほどナイーブだと考えているのか。それとも何事もないのに問題を引き起こし、人々の注目を集めるニュースによってやりくりしなければならないほど不景気なのか、または何らかの目的を達成するために、魂胆をもって意図的にデマを流したのか、分からない」

 これについて、VOAの書き込み欄には「外務省側が中国メディアの記者を使って、当局に都合の良い主張をするために、意図的に質問させたと疑いが濃厚だ」との意見が書き込まれている。

 一方、環球時報は共同通信の報道について、「ばかげた主張だ。デリケートな時期に出たこのような刺激的な報道は、米中関係を悪化させようという『離間の計(対象の仲を裂くことで状況を打破する戦術)』にすぎない」と報じるなど、共同通信の特ダネの否定に躍起となっている印象を与えている。

 VOAは米紙「ワシントン・ポスト」の報道を引きつつ、「崔天凱駐米大使はトランプ大統領の娘婿、クシュナー米大統領上級顧問に対して、ハリス司令官の解任を求めたが、米側は一切の言質を与えず、事実上無視したようだ」と伝えている。

 ちなみに、ハリス司令官は2015年5月に就任。アメリカ海軍史上初めてのアジア系(日系)の大将であり、これまでで最高の階級を持つ日系アメリカ人として日本でも話題になった。