1日の終わりに入るお風呂は、疲れが解れてホッとできる瞬間です。入浴はリラックス効果があるだけでなく、さまざまな美容・健康効果ももたらします。これらの効果をさらに上げる方法としてご紹介したいのが、温水と冷水を交互に浴びる温冷交互入浴です。

寒さが体に刺激を与える

昔から寒中水泳や寒風摩擦など、寒さに体をさらす風習があります。それは精神を鍛えるためだけではなくなく、健康効果を考えて行われてきたものです。ある程度の寒さに体をさらすことは、血行を良くし新陳代謝を促す効果があります。そうはいっても、寒中水泳を実践するのには勇気がいりますよね。ご紹介する温冷交互入浴は、温水も交互に浴びるので、負担が少なく家で簡単にできる入浴法です。

冷え性を改善し肌をきれいにする効果

冷え性である場合、冷水で体を冷やすなんてもってのほかだと思われるかもしれません。しかし交互入浴により冷たい水に体をさらすことは、意外にも血行をよくする効果が得られます。温水は体を温めて血管を広げ、逆に冷水は血管を収縮させる作用があります。このように血管の拡張と収縮を繰り返すことで、体の隅々まで血が流れるようになり、冷えが改善されるだけでなく、疲労を素早く取り除く効果もあります。

また温冷交互入浴は自律神経を整えてくれます。温水は副交感神経(体をリラックスさせる神経)を刺激し、冷水は交感神経(体を活動的にする)を刺激します。二つの神経が交互に刺激されることで、自律神経のバランスがよくなり、精神面においてストレスやうつなどの改善が得られるほか、自律神経のバランスが崩れやすい更年期障害の改善も見込めるそうです。その他にも温冷交互入浴は、新陳代謝を促進するので美肌効果も期待できるんです。

家でも簡単、温水交互入浴の方法

家で行う場合は温水は湯船、冷水はシャワーを利用すると良いでしょう。湯船は36〜42度程度、冷水は10〜15度程度にします。まず湯船に1〜2分つかり、その後冷水シャワーを10秒〜1分ほど浴びます。これを1セットとして5回繰り返し、最後は冷水で終えるようにします。冷水シャワーは、慣れないうちは浴びるのが辛いので、始めは10秒ほどだけ、足や手など部分的にかけるだけにします。慣れたら徐々に時間をのばしていきましょう。

温冷交互入浴の注意点として、水温の差による体への刺激が強いため、高血圧や内臓器官に疾患のある方、また体調のすぐれない時は行わないようにします。また食後1時間以内であったり、アルコールを飲んだ時も控えるようにしましょう。温水の代わりにサウナを利用することもできます。それにほとんどの公衆浴場には水風呂があるので、家で行うよりもやりやすいかもしれません。次回公衆浴場を利用したときにはぜひ試してみてくださいね。


writer:Akina