古市憲寿氏、パワハラに悩む若者に「周りに弱音を吐いて!『助けて』と声に出すことが大事」とメッセージ
社会学者の古市憲寿氏が13日、都内で行われた、映画『ちょっと今から仕事やめてくる』の試写会に出席。原作者の北川恵海氏とメガホンを取った成島出監督らとトークショーを行った。
本作は、60万部を超えるベストセラーで、北川氏による同名小説を映画化したもの。今の時代に即した重いテーマ「長時間労働」「パワハラ」「自殺」などを扱い、働く人たちの共感の涙を誘う内容が盛り込まれている。
壇上に上がった3人は、「自分らしい生き方、働き方」をテーマに、考えを述べ合った。
古市氏は「どういう人が、自分で死を選んだり、(心労で)倒れちゃったりするか考えてみたのですが、たぶん、そういう人は『助けて』って言えない人だと思います。『助けて』って言えば、そういうSOSは、周りの誰か友達にでも届くはず。でもですね、そう言える人がなかなかいない。ネット上でも良いから、救いを求めたらいい。助けてくれる人はいるし、助けることが好きだったりもするので、周りに弱音を吐くということが大事だと思う」と意見を出した。
その意見を聞いて、成島監督が反応。SOSを受け取った周囲の人たちにも、考えて欲しい点があると語った。
成島監督は、会社ではなく学校のイジメ問題を例にして「陰湿なイジメには、クラス全員で騒げばいい。みんなで騒げば怖くないのですよ。『○○ちゃんがイジメられている』って1人で、スクっと立ち上がると、その子がイジメの対象になったりもする。肝心なことは、周りがイジメの状況も見ていても、黙っていることが怖いんだと気づいて欲しい」と指摘した。
成島監督はまた、「この映画を見た人に"怖い"と感じて欲しいところは、部長の怒り(自衛隊出身で、パワーハラスメントをする上司の役どころ)じゃなくて、周りの人たちが黙っているところなんですね。そこを表現しようと撮っています」と詰め込んだメッセージを説明した。
「この映画のプロデューサーの奥さんは、ドイツ人なのですが、この映画を見て、職場の人たちが理不尽なパワハラを見ても黙っているシーンに怒っていました。日本の職場環境、何も声に出さない日本人が不思議でならなかったようです。子供の頃にイジメの現場を見てきた人もサラリーマンになっていると思うので、お互いが声に出すっていうことが、救いにつながると思う。一番単純だけど、強い方法ではないかと気づいて欲しい」と招待された若者たちに語りかけていた。
映画『ちょっと今から仕事やめてくる』は、全国東宝系の劇場にて、5月27日から公開。
(左から)北川恵海氏、成島出氏、古市憲寿氏
■関連リンク
映画『ちょっと今から仕事やめてくる』 - 公式WEBサイト
本作は、60万部を超えるベストセラーで、北川氏による同名小説を映画化したもの。今の時代に即した重いテーマ「長時間労働」「パワハラ」「自殺」などを扱い、働く人たちの共感の涙を誘う内容が盛り込まれている。
壇上に上がった3人は、「自分らしい生き方、働き方」をテーマに、考えを述べ合った。
古市氏は「どういう人が、自分で死を選んだり、(心労で)倒れちゃったりするか考えてみたのですが、たぶん、そういう人は『助けて』って言えない人だと思います。『助けて』って言えば、そういうSOSは、周りの誰か友達にでも届くはず。でもですね、そう言える人がなかなかいない。ネット上でも良いから、救いを求めたらいい。助けてくれる人はいるし、助けることが好きだったりもするので、周りに弱音を吐くということが大事だと思う」と意見を出した。
その意見を聞いて、成島監督が反応。SOSを受け取った周囲の人たちにも、考えて欲しい点があると語った。
成島監督は、会社ではなく学校のイジメ問題を例にして「陰湿なイジメには、クラス全員で騒げばいい。みんなで騒げば怖くないのですよ。『○○ちゃんがイジメられている』って1人で、スクっと立ち上がると、その子がイジメの対象になったりもする。肝心なことは、周りがイジメの状況も見ていても、黙っていることが怖いんだと気づいて欲しい」と指摘した。
成島監督はまた、「この映画を見た人に"怖い"と感じて欲しいところは、部長の怒り(自衛隊出身で、パワーハラスメントをする上司の役どころ)じゃなくて、周りの人たちが黙っているところなんですね。そこを表現しようと撮っています」と詰め込んだメッセージを説明した。
「この映画のプロデューサーの奥さんは、ドイツ人なのですが、この映画を見て、職場の人たちが理不尽なパワハラを見ても黙っているシーンに怒っていました。日本の職場環境、何も声に出さない日本人が不思議でならなかったようです。子供の頃にイジメの現場を見てきた人もサラリーマンになっていると思うので、お互いが声に出すっていうことが、救いにつながると思う。一番単純だけど、強い方法ではないかと気づいて欲しい」と招待された若者たちに語りかけていた。
映画『ちょっと今から仕事やめてくる』は、全国東宝系の劇場にて、5月27日から公開。
(左から)北川恵海氏、成島出氏、古市憲寿氏
▼ 映画『ちょっと今から仕事やめてくる』予告2
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映画『ちょっと今から仕事やめてくる』 - 公式WEBサイト