やや弱い経済指標が市場の失望感へ、5月2週目のドル円為替相場の結果

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 ドル円が1ドル114円を割り込み、一時は1ドル113円20銭まで下がった。市場はリスク選好の傾向にあって、順調にドル買いが進んでいたのになぜドル安の流れになっているのだろうか。昨日発表された経済指標を整理してみよう。

 大きくドルが売られたのは2回だろう。一度目は5月12日21:30(すべて日本時間)以降。二度目は23:30以降になる。

●21:30発表 4月CPI(消費者物価指数)前年比+2.2%(事前予想+2.3%、3月+2.4%)、コア指数:前年比+1.9%(事前予想+2.0%、3月+2.0%)、4月小売売上高 前月比+0.4%(事前予想+0.6%、3月+0.1%)、自動車を除く小売売上高 前月比+0.3%(事前予想+0.5%、3月+0.3%)という結果であった。

わずかながら事前予想よりも低い伸びだ。今年に入ってからのアメリカ経済に期待していた市場に失望感が広がり、10分ほどで1ドル113円88銭から1ドル113円36銭までドルが売られた。長期債利回りも2.385%から2.32%と大きく下げている。

●23:00発表 5月消費者態度指数(ミシガン大調べ)97.7(事前予想97.0、4月97.0)と、こちらは事前予想を上回る結果だったためドル売りにストップがかかり、持ち直した。しかし23:30ごろにエバンズ・シカゴ連銀総裁が「インフレ見通しが不透明ならば利上げは1回でよい」とのコメントを発表。ハト派寄りであることは知られているが、FOMCの議決権を持っているだけに影響は大きく、日付が変わった5月13日の0:00ごろには最安値となる1ドル113円20銭をつけている。

●1:30発表 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁が「今年はあと2回の利上げを予想」と発表。ドル買いの材料にはなったものの1ドル113円44銭まで戻すのがやっとの状態だった。トランプ大統領のFBI長官解任が市場の警戒感につながっている。

 大きく値を上げてきたドルだったが、最終的に1ドル113円33銭で今週の取引を終了している。5月3週目は今週末のドル安の流れを引き継ぐことになるのだろうか。朝鮮半島などの地政学リスクへの警戒も緩めることはできないだろう。