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●空中から撮影するドローン型セルフィー
スマートフォンと一体化するポケットサイズの空飛ぶセルフィーカメラ「AirSelfie」の出荷が5月上旬から開始されました。初回出荷に先駆けてAirSelfie社より製品版を借用したので、じっくり飛行&撮影を楽しんだ上でのレビューをお届けいたします。

AirSelfieには、機体を収納・充電するスマートフォンケース「パワーケース」とのセットモデルが31,598円(税込)、大容量バッテリーを内蔵したケース「パワーバンク」とのセットモデルが32,818円(税込)で用意されています。

パワーケースは1,800mAh、パワーバンクは12,600mAhのバッテリーを搭載しており、パワーバンクは260mAhのバッテリーを内蔵するAirSelfieを約20回フル充電可能です。ちなみにパワーケースはiPhone 6 / 6s / 7用とGalaxy S7 edge用が用意されており、パワーバンク単体は10,004円で購入可能です。今回はパワーバンクとのセットモデルを借用したので、それをもとにしたレビューとなります。

○AirSelfieの主なカタログスペック

・ボディ:アルマイト加工アルミ製
・動画解像度:1,080p/30fps
・静止画解像度:2,592×1944ドット
・イメージセンサー:500万画素
・記録媒体:microSDカード4GBを内蔵
・センサー:ジャイロ/気圧/磁気センサー
・バッテリー:260mAh、7.4V
・連続飛行時間:約3分
・充電時間:フル充電約40分、10分間で約50%充電
・接続方式:2.4GHz Wi-Fi
・サイズ/重量:幅67.4×奥行き94.5×高さ10.6mm/重量61g

●意外とじゃじゃ馬! 実際に飛ばしてみた
それでは実際に飛ばしてみた感想をお伝えしましょう。AirSelfieはほかのドローンと同じように、スマートフォンに専用アプリケーションをインストールしてから、スマートフォンとAirSelfieを無線LAN接続し、その後専用アプリケーションを起動して操作します。

専用アプリケーションには、「selfie mode“beginner”」、「selfie motion control mode」、「standard control mode」の3つのモードが用意されています。

今回すべての飛行方法を試しましたが、筆者のオススメはselfie motion control modeです。standard control modeがもっとも直感的ではありますが、操作しながら右上の動画・写真撮影アイコンを押すのはかなり難しく感じました。

selfie motion control modeは端末を水平に保たなければならない点に慣れが必要ですが、プレビュー画面のどこをタップしても写真撮影が可能です。

selfie mode“beginner”は操作がわかりやすいですが、前後移動することができず、またピンポイントで操作アイコンを押さなければなりません。変な癖がつかないように、このモードは最初から使わないほうがよいと感じました。

○姿勢の制御が難しい!!

さて、飛行性能ですが少々不安定というのが率直な感想です。前後左右に移動している際には比較的安定しているのですが、操作していないときに機体がゆっくりとスライドしたり、2〜3cmぐらいの間で揺れ続ける挙動が見られました。今回はフローリング、畳、芝生、模様のある座布団の上などで飛ばしてみましたが、ピタリと静止するようなホバリングはできなかったです。機体下部のビジュアルセンサーによる位置調整がチューニング不足なのだと筆者は予想しています。

飛行時間は正直物足りません。AirSelfieの公称飛行時間は約3分ですが、筆者が試したかぎりでは2分10〜40秒前後ぐらいでした。まったく撮影せず、できるだけ操作しないなら公称飛行時間に迫る可能性はありますが、それでは飛ばす意味がありません。なお充電時間も実測してみましたが、こちらはフル充電まで27分前後という結果でした。

セルフィーカメラとしては肝心の画質についても厳しい評価をせざるをえません。室内光で撮影した際の露出時間は1/50秒。機体が動くことによるブレ、被写体が動くことによるブレが目立ちます。ISO速度もISO-352〜411まで上がるのでノイズが気になりますね。また明暗差が激しいときの白飛びもマイナスポイントです。

屋外では比較的良好な発色、解像感を得られますが、被写体を中心に収めて撮影するのが非常に困難です。ちょっとした風で機体が揺れ、またスライドするので、なかなかよい構図を確保できません。最大10枚の連続撮影機能を活用して、下手な鉄砲も数打ちゃ当たる方式で撮影する形になりました。

○SNSに投稿する写真の幅を広げてくれるセルフィーカメラ

後半ちょっとネガティブな論調になってしまいましたが、セルフィーカメラとしての携帯性については他の追従を許しません。被写体を中心に収めるのが難しければトリミングすれば済みますし、連続飛行時間の短さも短時間の撮影と継ぎ足し充電を繰り返す使い方であれば気にならないでしょう。

また前述の通り、ファームウェアアップデート機能が搭載されており、今回の不満点のいくつかは将来的に解消される可能性があります。動画のブレ補正などをAirSelfie側で処理するのが難しかったとしても、近ごろのスマートフォンのパフォーマンスを活用してアプリ側で補正してしまってもよいですね。

プロペラの外周が完全にガードされたAirSelfieは人に怪我をさせたり、なにかを巻き込んで壊してしまう可能性がほとんどありません。室内で安心して飛ばせるというのは本製品の大きな美点です。

フライングトイとして飛行を楽しむのではなく、あくまでもつねに携帯できるフライングセルフィーカメラとして活用するのであれば、税込3万円台前半で購入できるAirSelfieはSNSに投稿する写真の幅を広げてくれます。

(ジャイアン鈴木)