敷地だけで4億円

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「井戸塀政治家」という言葉がある。国事に奔走し、家財まで注ぎ込んだ結果、井戸と塀しか残らないほど困窮してしまった政治家の意味だが、稲田朋美防衛大臣(58)に限ってそんな心配は要らない。何しろ東京だけで持っている不動産が4カ所。稲田大臣は「日報問題」で特別監察を指示したが、ならばこれらの物件も特別に“監察”してみた。

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 ここは東京の港区・高輪。表通りの喧騒から離れた一角に、白い2階建ての邸宅が建っている。

 高級住宅街だけあって敷地だけで4億円はするという。ポリスボックスに立つ警察官の視線に耐えながら待っていると、稲田大臣のご主人が現れて入ってゆく。稲田夫妻は最近になって、ここに引っ越して来たという。

敷地だけで4億円

 2人がこの家を買ったのは第2次安倍内閣が誕生する直前のこと(2012年)。だが、昨年暮れに文京区・大塚に3億円の豪邸を建て直したばかりではなかったか。

 その、大塚の邸宅の近隣住民に聞くと、

「たしかに稲田さんは引っ越してゆかれましたよ。3月下旬だったと思います。あの家には稲田さん夫婦と子供さん2人が住んでいたのですが、近所づきあいはありませんでした」

 家を建て直したかと思えば、さっさと別の持ち家に引っ越してゆく。資産公開でも明らかになっているが、稲田大臣はそれが簡単に出来てしまうほどの資産家である。

 物件の多くは夫婦の共有で、地元の福井市や兵庫県三田市に家を持っているほか、都内には、高輪や大塚など4軒の不動産を持っている(他の2軒は千代田区のパレロワイヤルと練馬区のパークハウス)。いずれも、一等地で駅近物件なのだ。

資産も「防衛」します
■週刊誌が嫌で

「稲田さんの不動産の買い方を見ているとプロっぽいと感じます」

 とは、明海大学客員教授で不動産コンサルタントの森島義博氏。

「たとえば、2つのマンションは、いずれもブランド物件で資産価値が高い。賃貸に回せばすぐに借り手が見つかります。また、彼女は04年頃に練馬区のマンションと文京区の家を買っていますが、当時はバブル崩壊の後遺症もあって不動産価格が底値。そこを狙ってマンション投資家が動き始めた時期でもあり、稲田さんも、タイミング良く買ったのだと思います。さらに、12年に購入した高輪の一軒家は、敷地が400平方メートル以上ある。こうした物件はなかなか売り出されません」

 で、話を戻すと、稲田大臣が今頃になって引っ越したのはどんな事情だったのだろうか。

「その時期は、ちょうど森友学園問題で、稲田さんと籠池氏の関係が話題になっていました。その前後に大臣に会った際“毎週のように週刊誌が来るから嫌なのよ”とこぼしていました。我々新聞は、オフレコの取材が出来る代わりに彼女の自宅を訪れることが禁じられていますから、雑誌の直撃から逃げたかったのではないでしょうか」(政治部記者)

 そこで、稲田事務所に聞いてみると、

「個人的な事でもあり、回答は差し控えさせていただきます」

 稲田大臣は、不動産の他に数十銘柄の株を持っていることも知られている。「資産防衛」も抜かりなしなのだ。

ワイド特集「蝶よ花よと女の舞」より

「週刊新潮」2017年5月4・11日ゴールデンウイーク特大号 掲載