「ニトリ HP」より

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 家具・インテリア製造販売チェーンの最大手であり、「お、ねだん以上。ニトリ」のキャッチフレーズでお馴染みのニトリホールディングス(以下、ニトリ)が絶好調だ。

 2017年2月期連結決算は、売上高が5129億円、経常利益が875億円という優秀な数字だったのだが、実は30年連続で増収増益という快挙を成し遂げていたのだ。

 そんなニトリだが、近年、店舗の出店戦略で大きな舵を切ったことは記憶に新しい。それまでは郊外のロードサイドなどに店舗を構えることが多かったニトリだが、現在は都市部への出店も加速させているのだ。

 15年4月24日に銀座にあるプランタン銀座(現マロニエゲート銀座2/以下、ニトリ銀座店と呼ぶ)の6階に出店したことを皮切りに、中目黒駅前や上野マルイ店内へも出店し、16年12月1日には東京の主要ターミナル駅・新宿駅のほど近くにあるタカシマヤタイムズスクエア内にも出店。17年3月には同じく東京の主要ターミナル駅である池袋駅に隣接する東武百貨店池袋本店にも出店した。

 とりわけ、初の百貨店内進出と同時に都市部出店への足掛かりとしたニトリ銀座店は評判がよく、都心で働く女性層やマイカーを持たない都心のファミリー層からの支持を集めているという。

 JR山手線 有楽町駅、東京メトロ有楽町線 銀座一丁目駅、東京メトロ丸ノ内線・銀座線・日比谷線 銀座駅の3駅すべての駅から徒歩5分圏内にあり、立地に恵まれているニトリ銀座店。仕事帰りや買い物帰りに立ち寄りやすく、「あるとスゴイ便利なものがたくさんあって、しかも安い」といった声が多い同店が、評判通りなのかどうか確かめるべく筆者は実際に足を運んでみた。

●ニトリ銀座店利用者からは不満の声はほぼ皆無

 筆者がニトリ銀座店に足を運んだのは、とある土曜日の13時頃。やはり週末ということもあり、見るからに客数も多く、混雑していた。店内の通路がもともと広いわけではないため、少し手狭にも感じたが、それでもゆっくりと商品を見られるスペースは確保されている。

 6階のフロア全てが売り場となっており、白を基調とした内装で落ち着いた雰囲気。またスタイリッシュな家具やインテリアのおかげもあって、ハイソな雰囲気の家具店といった印象だ。さすがに郊外にある他のニトリの大型店舗などと比べると大きな家具は少ないが、その分、寝具・インテリア・日用品雑貨などの取り揃えに重点を置いているようだ。

 ここで、ニトリ銀座店の利用経験がある一般消費者の声をいくつか紹介したい。

「学校帰りに友達と行ったことがあります。家具店なのに小物やかわいい雑貨が意外と多くて楽しめました」(10代女性・大学生)

「子供が最近おもちゃを散らかすのでバスケットを買いに来たのがきっかけでしたが、便利な小物グッズがいろいろと置かれていていいですね。実際、家でも重宝するものが多いです」(20代女性・主婦)

「僕の妻はIKEAが好きなのでよく一緒に連れていかれるのですが、IKEAは店内を回る際に順路がある程度決められていて、探しているものが売っているゾーンに辿り着くまでに時間がかかるんですよね。だから、IKEAよりも欲しいものがすぐに見つかるニトリのほうが、店舗レイアウトはいいですよ」(30代男性・会社員)

「娘にプレゼントを渡そうと思い、同じビルに入っている他の店舗を少し見て回ったんですが、女性客ばかりで恥ずかしい思いをしまして(笑)。けれどニトリには男性客も多かったので、恥ずかしい思いをせずにすみました。娘が喜びそうなインテリアも見つかってよかったです」(40代男性・会社員)

 どうやらニトリ銀座店は家具を探しに来る客層よりも、インテリアや小物雑貨を探しに来る客層が多いようだ。郊外に大型店舗が多い印象のニトリだが、ニトリの銀座店では大型家具ではなくインテリアや小物などに注力したことで、銀座の客層の需要にマッチしているように感じた。

●痒いところに手が届く便利グッズが多く、見ているだけで楽しい

 さて、ここからはより主観が強くなり恐縮だが、筆者がニトリの銀座店で見つけて購買意欲がそそられたグッズをいくつか紹介したい。

 まずは「アクア 水切り2段」(税込2990円)。こちらは洗った食器を置いておくための水切りラックなのだが、スタイリッシュな形状で女性ウケしそうなデザイン。2段になっていることで洗った後のかさばる食器の置き場に困らないため、キッチンスペースが狭いのが悩みの単身者にはありがたい商品だろう。

 お次は「さらさら 珪藻土バスマット(サラサラ40×55)」(税込3990円)。テレビでも取り上げられて話題の珪藻土を使った新素材バスマットで、すぐに足がさらさらに乾くと評判の逸品である。

 そして「万能キャップオープナー」(税込409円)。冷蔵庫内の瓶詰などのフタが堅く、開けられずに困った経験をお持ちのかたも多いと思うが、これがあれば少しの力でフタを開けられるという代物だ。

 他にも女性向けに「ワイドオープン3面ミラー」や、小さなお子さんがいる家庭で重宝しそうな「積み重ねバスケット」、お風呂場をかわいくするディスペンサーの取り揃えなどが非常に充実していた。

 もちろんこれら以外にも便利なものは数多くあったため、おすすめの商品が知りたい場合は店舗スタッフに尋ねてみるのもいいだろう。

 実際に筆者は店舗スタッフにいろいろと質問をしたのだが、土曜日という繁忙日にもかかわらず、丁寧に対応してくれた。物腰が柔らかいのはもちろんのこと、きちんと目を見て接客することに好感を持てたし、何よりこちらの要望に対し精一杯こたえようとしてくれる姿勢が感じられたのだ。

 ニトリ銀座店がオープンして2年弱が経過した今でも高い集客力を誇る理由は、便利で楽しい商品の品揃えが豊富であるだけでなく、店舗スタッフの接客スキルの高さも挙げられるだろう。

 これまで郊外の大型店舗を主軸としていたニトリだが、都市部への出店も成功を収めているといっていいだろう。ニトリの快進撃はまだまだ続きそうである。
(文・取材=盛 竜也、昌谷大介/A4studio)