食事によって体内に入れる食品は、できるだけ安全なものを選びたいですよね。よく食品添加物が与える健康被害ついて話題となります。なかでも取り沙汰されることが多いのが、亜硝酸(あしょうさん)ナトリウムではないでしょうか。そんな亜硝酸ナトリウムの問題点についてご紹介しましょう。

亜硝酸ナトリウムを添加する理由

亜硝酸ナトリウムは白色、または薄い黄色の結晶であり、工業用とされるほか、食品添加物としてもよく使われます。特にハムやソーセージ、ベーコンなど肉加工品に使用されることが多い亜硝酸ナトリウム。肉加工品の食品添加物とされる利点は何なのでしょうか。

●食品の発色を鮮やかなまま保つ

通常、肉を加熱したり保存により酸化が進むと、肉の色がくすんできます。亜硝酸ナトリウムを加えると、肉が含む赤みを出す色素と反応して化合物を作ります。これが加熱されると赤色色素として安定化するため、いつまでも綺麗な赤色を保つことができます。

●食中毒を起こすボツリヌス菌を抑制する

ボツリヌス菌は、自然界に存在する毒素の中でも猛毒をもつと言われています。肉を加工・保存する段階でボツリヌス菌が入り込み増殖する恐れがあるので、それを防ぐために亜硝酸ナトリウムが使われます。

●肉の独特な獣臭を消すため

亜硝酸ナトリウムは肉の獣臭を消すはたらきがあります。亜硝酸ナトリウムを使用しないソーセージなどは、どうしても獣臭が残ってしまいます。

亜硝酸ナトリウムの危険性とは

食品添加物として便利な亜硝酸ナトリウムですが、人体に及ぼす影響について度々問題とされます。劇物として取り扱われる亜硝酸ナトリウムは、2gの摂取で死に至るとされています。そのため人間が毎日摂取できる亜硝酸ナトリウムの量が決められており、その量は1日最大0,06mg×体重(kg)。体重50kgの人ならば、1日3mgまでの摂取なら問題ないということです。ところでソーセージなどの肉加工品を製造する場合、亜硝酸ナトリウムを使用できる量が決められています。

肉1kgあたり最大70mgまで使用できることになっています。つまり加工肉100gあたりに換算すると7mg。亜硝酸ナトリウム1日摂取許容量を考慮すると、なんだか恐ろしくなりますね。でもあまり心配はいらないとのこと。なぜなら、肉1kgに70mgもの亜硝酸ナトリウムを使用することはほとんどなく、実際の使用量はもっと少ないそうです。それに1日摂取許容量とは、長期にわたって毎日摂り続けると危険な量を示しています。数日だけ許容量を超えてしまっても、すぐに健康被害が出るというわけではないそうです。

気になる場合は亜硝酸ナトリウム無添加のものを

実は亜硝酸ナトリウムによる健康被害が心配される、もう一つの理由があります。肉にはアミンという成分が含まれていますが、亜硝酸ナトリウムと反応して、発がん物質ニトロソアミンを合成するからです。動物実験ではニトロソアミンが、がんを引き起こすことが分かっており、同様に人間が加工肉を食べても、やはりがんになる可能性が高くなると言われています。

健康に害を与える亜硝酸ナトリウムは、使わないほうがいいのではという意見もあります。しかし亜硝酸ナトリウムを使用しないと、死に至る恐れがあるボツリヌス菌食中毒の可能性がでてきます。この二つを天秤にかけると、亜硝酸ナトリウムを使用したほうのが、結局のところ体への危険性が少ないと考えられているようです。

しかし決して体に良いとはいえない亜硝酸ナトリウムです。肉加工品は料理が楽なうえ、特に味を加えなくても美味しく食べられる便利品ですが、毎日たくさん摂取するのは控えたほうが良いかもしれませんね。もしくは、亜硝酸ナトリウムが使用されていない「無添加」または「無塩せき」と表示されたものを選ぶようにしましょう。


writer:Akina