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■どんなクルマ?

最大のトピックはボディ大型化 容量は?

昨年発表された、賞を受賞したサルーンを経て、BMWは、2番目の派生車種の導入に乗り出した。このページの主役は幅広く好まれているツーリング。

ツーリング(=ワゴン)バージョンは、ヨーロッパ的であるともいえる。なぜなら、それらの96%は地元のヨーロッパで消費されるからだ。

しかし、その事実はこのモデルの成功を抑制するものではない。現にイギリスにおいて、ツーリングは、最も成功した先代5シリーズの販売台数の約3分の1を占めるまでに至るのだから。

ニューモデルの最大のトピックは、サイズの拡大である。全ての寸法において、先代モデルに比べて大きくなった。

しかしトランク・スペースは、サルーンのそれと比較して40ℓ大きい、570ℓとなったものの、これは先代モデルから10ℓ大きいに過ぎない。

しかし、最大積載重量は、120kg向上して、730kgとなった。積載重量の増加の理由はかんたん。リア・サスペンションに、セルフ・レベリング機能を持ったエアサスを採用しているからだ。

数字でも5シリーズ・ツアラー検証

複合素材を随所に適用して、先代モデルに対して100kgの軽量化を実現しているのもポイント。たとえば、テールゲートはアルミ製である。軽量化の恩恵は、燃費向上だけでなく多岐に及ぶ。

BMWは、導入時に、英国向けにふたつのガソリン・エンジンと3つのディーゼル・エンジンを用意する。全てのエンジンは8速ステップトロニック・オートマティックと組み合わされる。

数字上の大きな飛躍は、520dと530dで、前者は、190psの2.0ℓ4気筒エンジンを、後者は、264psの3.0ℓ直列6気筒エンジンを搭載し、後者はさらにxDrive(4WD)と組み合わすことができる。

メーカーによると、ニューモデルは11%の燃費向上を実現しているという。520dは22.1km/ℓを視野に入れ、0-100km/h加速を5.8秒で駆け抜ける530dのEU複合モードの燃費は、19.9km/ℓへ改善しているという。

520dは、減税適用後で£38,385(566万円)〜、530dは、£46,235(681万円)〜で購入できる。£2,000(30万円)を追加すれば、xDriveを装備することもできる。

■どんな感じ?

熟成、そして傑作へ

ワゴンは、サルーンに比べて乗り味が落ちるという懸念は、一瞬のうちに消え去った。静粛で、豪華で、活気にあふれている。

ツーリングが採用しているエアサスとオプションで付くバリアブル・ダンパーの組み合わせは、史上最良の乗り味を実現しているかもしれない。

イギリスの道路ではどうかという疑問は繰り返し頭をよぎるが、ドイツの道における信じられない素晴らしい乗り心地を経験するにつれて、その思いは、次第に確信になっていった。

シャシーの変更がどうだろうと、頑丈なボディがドンと置かれていようと、このクルマの快適さは揺るぎない。

どこまでも続くような懐の深い衝撃吸収性は、必ずしも切れ味との相性はいいわけではないが、サルーンにもみられる、5シリーズのちょっとしたバランスの乱れによる、かすかな雑音は、巧みに押し殺され、教会のような静けさがそこにある。

3.0ℓ直列6気筒エンジンのサウンドも旨味を増している。繰り返し賞賛を受けるツイン・ターボ・エンジンは、その魅力が今後も衰えることがないことを、ここでも十分に証明している。

このエンジンには、オートマティック・トランスミッションがもっともマッチしていると思う。実際、85%の使用環境で、520dは同等に速く、静かで、しかもより経済的である。

530dの所有する意義は、疲れを知らない、いつまでも響き渡るエンジンにある。それを一旦経験してしまうと、4気筒エンジンのことは忘れてしまうほどである。

綺麗に仕立てられた荷物室を後方に持つこのクルマは、オリジナルのE34型のその神がかり的な美観に少しも劣っていない。

これまで、実用性と外観、そのどちらもが格段に洗練されてきた。テールゲートと可倒式のリア・シートは電動であり、トノカバーは不思議なくらい邪魔になることはなく、使わない時は床の下にしまい込むこともできる。

それらを使うことは、テールゲートの窓を使う半分の頻度ほどかもしれない。

しかし、このユニークなツーリング・モデルは、初代モデルが発表されて以来、素晴らしい実用性を提供し続けてきたし、今も変わらない。

■「買い」か?

ドライバーズカーからクルーザーへ

実に、ドイツで売れている5シリーズの60%がワゴンである。それに関して、どうこう言える立場ではないが、モデル・チェンジを重ねるたびに有能なドライビング・マシンから包容力のあるグランド・ツアラーへ徐々に変貌を遂げてきた事もその一因ではないであろうか。

実際、このクルマの今日における強み(巡航性能、ラグジュアリー性、快適性)を評価して購入するのであれば、実用性の追求などには興味は沸かないのであるから。

深刻な問題は、どれを選ぶかということ。520d SEを無視するわけにはいかない。経済的な合理性は言うに及ばず、税制の優遇を受けつつ、17インチ・アルミ・ホイール、LEDヘッドライト、最新の10インチiDriveタッチスクリーンをはじめとする充実した装備を鑑みた場合、このクルマはファミリーカーの選択肢としての筆頭にあげられるべきであろう。

恐らく、15%程度の使用環境で魅力的で高価な530dの必要性を感じるだろうが、価格が問題にならないのであれば、xDriveを装備したモデルが、このクラスで最も優れた全天候型のマルチパーパス・ビークルとなるであろう。
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BMW 530dツーリング

■価格 £46,235(681万円) 
■最高速度 248km/h 
■0-100km/h加速 5.8秒 
■燃費 19.9km/ℓ 
■CO2排出量 134g/km 
■乾燥重量 1750kg 
■エンジン 直列6気筒2993ccターボ・ガソリン 
■最高出力 264ps/4000rpm 
■最大トルク 63.1kg-m/2000-2500rpm 
■ギアボックス 8速オートマティック