話題沸騰のウェンディーズSNS 「中の人」チーム成功の秘訣

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ウェンディーズのハンバーガーやフロスティをしばらく食べていない人でも、同社の交流サイト(SNS)での投稿については耳にしたことがあるのではないだろうか。

最初に注目を集めたのは、同社の公式ツイッターアカウントが投稿した痛快な毒舌コメントの数々。挑発的なネットユーザーから、ライバルのマクドナルドにいたるまで、誰もがその餌食となった。

続いて話題を呼んだのが「#NuggsForCarter(カーターにナゲットを)」のツイートだ。今年4月5日、カーター・ウィルカーソンはウェンディーズに「チキンナゲット1年分を無料でもらうには、何回リツイートされればいいですか?」と質問。するとウェンディーズはすかさず「1800万回」と答えた。

カーターの挑戦は瞬く間に膨大な支持を獲得。彼の投稿のリツイート回数は、エレン・デジェネレスがアカデミー賞授賞式の壇上で撮ったセルフィー(自撮り写真)が打ち立てた320万回の最高記録を抜き去った。

ウェンディーズはどうやってソーシャルメディアを制したのだろうか? そこから私たちが学べることは?

ニューヨークで行われた米クチコミマーケティング協会(WOMMA)のサミットで、ウェンディーズのブランドン・ローテン副社長(広告・ソーシャルメディア・メディア・デジタルマーケティング担当)に話を聞くことができた。以下は、彼が教えてくれた成功の秘訣(ひけつ)だ。

・良い人材を雇う

「単に若くてスナップチャットのアカウントを持っているという理由だけで雇ってはいけない。候補者のソーシャルアカウントを調べて、そのプラットフォームを理解しているか見極める必要がある」(ローテン)

・担当者に自由度を与える

「カーターのツイートに気付いたチームは、私へのメッセージで、彼に返信して一生分のチキンナゲットを無料で提供する機会を与えてもよいかと聞いてきた。私は『イエス』と返事し、チームはそれを実行した。良い人材を雇って指示と枠組みを与え、あとは自由に仕事をさせよう」(ローテン)

・メッセージの方向性をはっきりさせる

大半の企業は複数の担当者が日々の投稿を行っているため、明確な方向性がなくては自社ならではの「声」は作れない。ローテンはこう語る。「私たちの声は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のクリス・プラット。超能力もなければ、超人でもない。笑いのセンスがあって少し皮肉っぽい、ごく普通の人物だ」

・賭けに出る

「マーケティングでは、面白いものは全てリスクをはらんでいる」とローテンは言う。たとえ一部の人々を敵に回すかもしれないとしても、安全策よりチャンスを選ぼう。周囲と同じでは注目は得られず、オーディエンスを動かすことはできない。

・唯一無二となる

「大半の企業のソーシャルメディアはつまらない。面白いのは20〜25社ほど。ウェンディーズが注目されるのは他と違うからだ。どうしたら面白くなるか考えて、それに集中すること。それを考え出して、全プラットフォームに浸透させる必要がある」(ローテン)

今では、ウェンディーズのソーシャルメディア投稿が好きな人も嫌いな人も、同社がいったいどんな会社なのか知っている。10年前はそんなことはなかった。

あなたの会社がB2Bの退屈な事業を展開していようと、ホットな消費者向けブランドを展開していようと、ソーシャルメディア上で面白いことはできる。ためらわずに挑戦し、他と差をつけよう。ただし、万人受けを狙ってしまうと、結果的に誰の心も動かせないので注意しよう。