ACLで青山直晃に向けられたフラッグ…甲府サポが伝えた「想い」とは

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8日から10日にかけて行われたAFCチャンピオンズリーグのグループステージ第6節。

鹿島アントラーズはホームでムアントン・ユナイテッドに2-1で勝利し、見事1位通過を決めた。

鹿島がこの日戦ったムアントンには、北海道コンサドーレ札幌移籍が決定しているチャナティップ・ソングラシンがプレーしている他、一人の日本人選手も在籍している。

そのプレーヤーがDF青山直晃だ。

U-22日本代表の一員として、北京五輪に向けたアジア予選にも出場したことで知られる青山。

結局五輪に出場することはできなかったが、空中戦の強さは日本でも有数であり、清水エスパルスでレギュラーポジションを掴み取った。

青山は横浜F・マリノスやヴァンフォーレ甲府を渡り歩き、2015年にムアントンへと移籍。今季は3シーズン目となるが、初出場のACLで決勝トーナメント進出を決めたのだった。

そんな青山にとって、この日の鹿島戦は久しぶりの日本でのゲームとなった。流石にタイから応援に駆けつけたファンはそこまで多くはなかったものの、ゴール裏には温かいゲームフラッグがあった。

映像の冒頭、ゴール裏最前列の前に掲げられたフラッグにご注目。

「青山直晃」と書かれたフラッグの隣に、「青き山シートありがとう」というメッセージが確認できる。

実はこれ、甲府のファンが掲げたと思われるもの。一体なぜこのようなメッセージを青山に伝えようとしたのだろうか?

2013年から2014年まで甲府に在籍した青山。

実は日本を離れた後も甲府とは良い関係を築いており、「青き山シート」なるサポート活動を継続中だ。

これはクラブと地域の関係を強化すべく青山が設置した座席のことで、甲府のホームゲームに地域の人を招待するというもの。

この活動は青山が退団した後も3年連続で続いており、今年は甲府のホームゲーム全20試合で4枚のチケットが地域の人に贈呈されることが決定している。

甲府の公式サイトに記された詳細は以下の通り。

名称:「青き山シート」 

概要:「青き山シート」は、青山選手がクラブ在籍時に感じた「クラブと地域との温かい関係」をもっと多くの人に知ってもらいたいという思いから設置することになりました。ヴァンフォーレ甲府というスポーツクラブを通して、様々な年代の方々がスタジアムで出会い、サッカーの魅力を感じ、一体となる喜びを味わうことで、さらに山梨県全体がの元気になって欲しいという思いがあります。 

対象試合:2017ヴァンフォーレ甲府ホームゲーム全20試合 

席種:バック指定席 各試合4席 

チケット贈呈先:山梨県サッカー協会にチーム登録をし、活動している各年代のチーム 
(山梨県サッカー協会を通じて各チームの方々へお渡しいただきます。) 

「青き山シートありがとう」というメッセージは、青山のこうした活動に対する感謝の気持ちであることは明らかだった。

ムアントンが配信している映像を見てみると、ゴール最前列に甲府のユニフォームを持ったファンが確認できる。

ヴァンくんの人形を持って手を振るサポーターも。背番号「26」は、もちろん青山が甲府で着ていたものだ。

チームを離れてもなおクラブの普及活動に貢献する選手と、その気持ちに感謝のメッセージを伝えるべく平日の夜に鹿嶋まで駆けつけたファン。

ネガティブな報道ばかりが目立つJリーグだが、こうした絆を感じさせる光景こそこのリーグが持つ特別な魅力であり、今後も大切にしていきたい文化である。