このほど米国の市場調査会社、ストラテジーアナリティクスがまとめた、スマートフォン市場の最新リポートによると、米アップルが昨年(2016年)9月に発売した最新モデル「iPhone 7」は、今年1〜3月期の機種別世界出荷台数ランキングで1位になった。

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iPhone 7と7 Plusが1位と2位に

 iPhone 7の1〜3月期における出荷台数は2150万台で、シェアは6.1%。これに次いだのが、その上位モデルの「iPhone 7 Plus」で、出荷台数は1740万台、シェアは4.9%だった。

 世界トップ5のスマートフォンにアップルは、2モデルがランクインしたが、ストラテジーアナリティクスによると、このうちiPhone 7は他社のモデルを大きく引き離し、断トツの人気モデルという。その要因として、使いやすいデザイン、豊富な対応アプリ、販路の大きさなどが挙げられると、同社は分析している。

 そして、iPhoneに次いで出荷台数が多かったのは、中国オウポ(広東欧珀移動通信、OPPO Mobile Telecommunications)の「R9s」で、台数は890万台、シェアは2.5%。

 このあと、韓国サムスン電子の「Galaxy J3(2016)」が610万台(シェア1.7%)で、同じくサムスンの「Galaxy J5(2016)」が500万台(シェア1.4%)で続いた。

サムスンは中価格帯が好調

 ストラテジーアナリティクスによると、このうちオウポは、西洋諸国ではあまり名の知られていないメーカーだが、同社は中国で人気のあるブランドで、インド市場で急成長している。同社のR9sは、デュアルSIM、指紋認証機能などを備える4G対応の旗艦モデルで、販売が好調だという。

 一方で、サムスンが旗艦モデルの最新機種「Galaxy S8」を発売したのは今年4月だったため、今回の1〜3月期のデータにはその効果が反映されていない。だが同社は中価格帯である、Galaxy J3/同J5の2モデルが、欧州とアジアで好調だったという。

 ストラテジーアナリティクスがまとめた今年1〜3月期のデータを市場全体で見ると、同四半期の世界出荷台数は3億5330万台で、1年前から6%増加した。そして、この1〜3月期に世界で出荷されたスマートフォンの6台に1台が、上述したトップ5のモデルだったという。

スマホ市場の成長を支える中価格帯モデル

 ただ、別の見方をすれば、6台に5台は、それ以外のスマートフォンである。そしてこの市場の成長は、アップルやサムスンといった世界的に名の知れたメーカーの高価格帯製品ではなく、中国メーカーが販売する中価格帯の製品によって支えられていると指摘されている。

 例えば、別の調査会社であるIDCが先ごろまとめた、今年1〜3月期のメーカー別出荷台数統計を見ると、上位2社はサムスンとアップルだったが、それ以降は、中国ファーウェイ(華為技術)、前述の中国オウポ、中国ビーボ(維沃移動通信、vivo Mobile Communication)と続いた。

(参考・関連記事)「スマホ市場の牽引役はアップル/サムスン以外の3社」

 このうち、このうちサムスンの出荷台数は前年から横ばい。アップルも同0.8%と、ほぼ横ばい。一方、ファーウェイは同21.7%増、オウポは同29.8%増、ビーボは同23.6%増と、いずれも高い伸びで推移した。

 IDCによると、多くのメーカーは、中価格帯でありながら、高級タイプのスマートフォンを市場投入している。ミドルハイクラスとも言われる、そうした手頃な価格の製品が今、世界の平均的な消費者に受けているという。

筆者:小久保 重信