米ホワイトハウスの大統領執務室でヘンリー・キッシンジャー元国務長官(写真外)と会談するドナルド・トランプ大統領(2017年5月10日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】(更新)米連邦捜査局(FBI)のジェームズ・コミー(James Comey)長官がドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領により突如解任された問題で、トランプ氏は11日、NBCニュース(NBC News)のインタビューに応じ、コミー氏は以前から解任するつもりだったと強調した。解任は司法長官らの進言を受けて決定したとしたホワイトハウス(White House)の説明と相反する発言だ。トランプ氏はまた、ロシアとの関係をめぐって自身が捜査対象になっていないかコミー氏に3度にわたって確認したことも明らかにした。

 FBIは、昨年の米大統領選挙でロシア政府とトランプ氏陣営が結託していた可能性を含むロシアの選挙干渉疑惑を捜査しており、コミー長官の電撃的解任は捜査妨害が目的だとの批判が上がっている。

 ホワイトハウスは9日に同長官の解任を発表した際、ヒラリー・クリントン(Hillary Clinto)氏の私用メール問題をめぐる捜査対応に過失があったとの評価に基づく措置だと説明していた。

 しかし、トランプ大統領はNBCに対し、常に同長官を解任しようとしていたと発言。「進言がなくても、解任するつもりだった」と述べ、「彼は目立ちたがり屋で、スタンドプレーヤーだ」とコミー氏を批判した。

 マイク・ペンス(Mike Pence)副大統領を含む多くのホワイトハウス高官はこれに先立ち、大統領によるコミー長官解任はジェフ・セッションズ(Jeff Sessions)司法長官とロッド・ローゼンスタイン(Rod Rosenstein)司法副長官の助言に基づくものだと説明していた。ただ政権関係者らは、コミー氏の指導力に対する大統領の信頼は以前から着実に低下していたとも述べていた。

 インタビューが放送された11日には、アンドリュー・マッケイブ(Andrew McCabe)FBI長官代行が上院情報特別委員会(Select Committee on Intelligence)の公聴会で証言。コミー氏の解任によってロシア関連の捜査が頓挫することはなく、「今のところ、われわれの捜査への妨害行為はない」と述べた。

 トランプ大統領はNBCに対し、コミー氏がFBIを「大混乱」に陥れたと述べたが、一方のマッケイブ長官代行は、同氏がFBI職員らの支持を失ったとする見方を否定。「コミー長官はFBI内部で幅広い支持を得ていたし、今も支持されている」と証言した。

■捜査対象か3回確認

 またトランプ大統領はインタビューで、自身が捜査対象になっていないか、電話で2回、夕食会で1回の計3回にわたってコミー氏に尋ねたことも明らかにした。コミー氏からは「捜査対象ではない」と伝えられたとし、解任発表時の説明を繰り返した。

 しかし、この行為はFBIによる進行中の捜査に干渉したとの批判を受ける可能性がある。

 コミー氏についても対応を問題視する見方が出ている。著名な法学者であるローレンス・トライブ(Laurence Tribe)米ハーバード大学教授はAFPに、コミー氏が実際にトランプ氏の質問に答えていたとすれば司法省の規則を破ったことになると指摘。「この状況ではおよそ考えられないほど道義や職業倫理に反する」との見解を示した。

 この捜査をめぐっては、コミー氏が過去数週間、支援のためより多くの財源を振り向けるよう政府に求めていたとする未確認報道がある。ただ公聴会で、FBIは捜査のために予算増額を必要としているかと聞かれたマッケイブ長官代行は「われわれは十分な支援を受けていると断言できる」と述べている。
【翻訳編集】AFPBB News