ジェームズ・ポンソルト監督

写真拡大

 エマ・ワトソンとトム・ハンクス共演の話題作『ザ・サークル(原題) / The Circle』について、ジェームズ・ポンソルト監督が、4月27日(現地時間)トライベッカ映画祭のSVAシアターで開催されたQ&Aで語った。

 映画『かいじゅうたちのいるところ』などの脚本を手掛けたデイヴ・エガーズの同名小説を映画化したスリラー。世界最高のインターネット会社「ザ・サークル」に転職した女性メイ(エマ)は、カリスマ社長ベイリー(トム)に感化されるが、個人メールやソーシャルメディアの行動までも監視する同社の実態に疑いを持ち始める。

 エマの起用について、ポンソルト監督は「映画好きの僕は、当然『ハリー・ポッター』シリーズを観ていたし、特に『ウォールフラワー』の彼女の演技が好きだった」と明かし、「彼女は華々しく、恐れ知らずで、自分の気持ちをはっきり伝える。さらに政治的でもあり、そのうえこの映画界で長い間活躍し、プライバシーまでも世間にさらされた経験もあり、彼女ならメイを演じることができると思った」とエマの女優としての魅力を語った。

 脚本を共同執筆したデイヴについて「僕は彼の処女作『驚くべき天才の胸もはりさけんばかりの奮闘記』から好きで、全作を読んできた」とファンであることを告白。また、主人公のキャラクターについて「メイは人生で何か重要なことをしたいと望んでいるが、映画の冒頭ではそれは見つかっていない。彼女は最初は人々に知られ、理解されたいと思っている。それは彼女の不安定な精神からきているんだ。彼女には(逆境や危機に直面した際の)道徳的な強い精神が欠乏しているが、いつの間にか成功者の地位に就き、やがてその成功の代償を払うことになる」と説明した。

 「ザ・サークル」社の撮影はさまざまな場所で行われたそうだ。「大手のテクノロジー会社は、さまざまな理由で撮影許可が降りないことはわかっていた。最初はデイヴの原作に記された『ザ・サークル』に近いデザインの場所を探し、次にサンフランシスコのベイエリアで働く友人の会社の話を聞いた。それからプロダクション・デザイナー、ジェラルド・サリヴァンと共にロケーション・スカウトを行い、どれくらいオープンな場所で、どんな窓ガラスが使われ、どんなアート作品が壁に飾られているかまでも見た」と明かした。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)