10日、就任したばかりの韓国の文在寅大統領が新政府人事発表の場で見せた「韓国大統領初」の姿に注目が集まっている。写真は就任初日、市民らに手を振る文在寅大統領。

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2017年5月10日、就任したばかりの韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が新政府人事発表の場で見せた「韓国大統領初」の姿に注目が集まっている。韓国・聯合ニュースが伝えた。

これまでの歴代大統領は、国民への談話や新年の記者会見など政治・政策的に重要な事案については、大統領自らマスコミの前に姿を現してきたが、人事については大統領府の広報首席や報道官が伝えるのが常だった。そのためマスコミでは、文大統領が報道官など広報ラインを一番に公開するものとみられていた。

しかしこの日、司会者の案内を受けた文大統領は、首相候補の李洛淵(イ・ナクヨン)氏、国家情報院長候補の徐薫(ソ・フン)氏、大統領秘書室長に任命された任鍾ソク(イム・ジョンソク)氏とともに入場すると、スーツの内ポケットから取り出した紙を見ながら自ら今回の人選理由について説明した。

報道支援秘書官内定者として会見の司会を担当したクォン・ヒョッキ氏は会見前、「大統領が就任直後に直接人事を発表するのは初めてのこと」と述べ、「候補時に『国民との疎通を重視する』という国民との約束履行の一環」と評価した。韓国ではこのほか「文大統領自身が人事に責任を負うという意味もある」などの指摘も出ているという。

文大統領は、記者会見の最後に「これからも今日のように、国民に報告したい重要な内容は大統領が直接話すようにする」と約束した。

一方、米国オバマ元大統領も、初の大統領任期が始まる直前の2007年12月に、上院議員のヒラリー・クリントン氏を国務長官に任命するなどの人選案を直接発表したことがあり、聯合ニュースはこの点に注目している。

これを受け、韓国のネットユーザーからは5000を超えるコメントが寄せられているが、「カッコいい」「これが実話だなんて!」「投票したかいがあった」「感動そのもの。表情に誠意がみえる」「さすが盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の友達だ」「意思の疎通ができる大統領を10年ぶりに見た」「これまでの政権とは明らかに違う。これが正常なのかもしれないけど、今までわれわれは時代錯誤的で封建制の女王の統治下で暮らしてたんだね…」「そうだ。こういう姿が見たかった。新しい世界、ひとつひとつ変わっていけば全てが変わる」と文大統領への称賛コメントが目立つ。

また、前回の大統領選と比較して「こんなにしっかりした人を差し置いて、能力のない絶対不通の朴槿恵(パク・クネ)を選んでしまった。前回の大統領選はあり得ない」「自分の見る目のなさが嘆かわしい」と過去を嘆くコメントや、安哲秀(アン・チョルス)候補に1票を投じたというユーザーからは「初心を忘れずに、素晴らしい国政の遂行をお願いします。韓国をお願いします!」と願う声も上がった。(翻訳・編集/松村)