By Caribb

アメリカ国土安全保障省(DHS)は2017年3月から、北アフリカと中東の8カ国の航空会社9社に対し、携帯電話より大きい電子機器の機内持ち込みを禁じる措置を取ってきましたが、この措置がヨーロッパ地域に拡大されるという臆測が広がっています。

U.S. mulls widening electronics carry-on ban to European airports - CBS News

http://www.cbsnews.com/news/us-electronics-ban-flights-europe-united-kingdom-possibly-expanding/

Report: Ban on laptops in planes may expand to Europe | Ars Technica

https://arstechnica.com/tech-policy/2017/05/report-ban-on-laptops-in-planes-may-expand-to-europe/

この報道はアメリカのCBS Newsが当局職員の話として伝えたもの。その内容によると、DHSは持ち込み禁止措置を拡大する利点についての検討を行っているとのこと。政府職員はアメリカ国内の航空各社との協議をほぼ週一度のペースで進めており、判断は今後数週間のうちに下されるものと見られています。

DHS職員によると、この内容は2017年3月の時点で検討されていたものであり、そこから継続して検討が行われてきたとのこと。アメリカ運輸保安局(TSA)はCBSの取材に対し、「持ち込み禁止措置の拡大についてはまだ何の判断も下されていませんが、各種情報をもとにセキュリティ措置についての評価を行っており、必要と思われる場合には変更を加えることもあります」と返答しています。

機内持ち込みの措置は、テロリストなどが爆発物をノートPCなど比較的大型な電子機器に搭載されるリチウムイオン電池に見せかけて機内に持ち込み、上空で爆発させることを防ぐための狙いで実施されています。しかし、この措置によって機内で仕事ができなくなるビジネスマンなどが影響を受けるなど、現実的に実行が難しい面も残されているという見方も存在しています。

また、たとえ貨物室にノートPCを預けたとしても、完全に爆発を防ぐことができるというわけではありません。アメリカ連邦航空局(FAA)が実施した実験では、飛行機の貨物室に見立てた設備内に消火用に使われるハロンガスを充満させた状態でリチウムイオン電池の消化テストを実施していますが、リチウムイオン電池に対してハロンガスは消火能力がなく、最終的にバッテリーが爆発してコンテナが破壊されるという結果が公表されています。

FAA video Lithium Ion batteries on fire under FRC - YouTube

なお、前述の通り規制はまだ決定されていない段階。規制の対象になるのは「スマートフォンよりも大きな電子機器」となっており、ノートPCはもちろん、タブレット端末やDVDプレイヤーなどが含まれることになります。ただし、医療用に用いられる機器については対象外になるとのことです。