北朝鮮の主要紙である労働新聞と民主朝鮮は10日、在韓米軍が6月に朝鮮半島有事に備え、韓国に滞在する米国籍の民間人を海外に避難させる非戦闘員後送作戦(Non-Combatant Evacuation Operation = NEO)訓練を実施することに対して、北侵戦争の挑発に乗り出そうとしていると非難した。同日、朝鮮中央通信が報じた。

朝鮮労働党の機関紙である労働新聞は、署名入りの論評で、「過去、米国は『民間人疎開計画』に従って『非戦闘員後送作戦』の名目で毎年、民間人疎開訓練を二回ずつ春と秋に非公開で行った。ところが、今回は訓練時期をはるかに早めて公開した」と指摘した。

在韓米軍は、1994年に起きた第1次北核危機以降、NEO訓練を毎年2回実施してきた。韓国の聯合ニュースは、軍消息筋の話として「毎年上半期の訓練を5月に実施しているが、ことしは『4月戦争説』で不必要な誤解をまねくおそれがあると判断し、在韓米軍が日程を6月に延期した」としている。

論評は、こうした動きについて「北侵戦争挑発の前奏曲を響かせたこと同様であり、米国が任意の時刻に北侵戦争の挑発に乗り出そうとするということを露骨に示唆したことだ」と強調した。

つづけて、「過去の朝鮮戦争の時期には満身創痍になった米帝侵略軍が帰って葬られる巣窟があったが、こんにちにはたとえ生き残る者がいるとしてもどこにも避難所を探せない」としながら、「南朝鮮にある米国人の安全を心配する前に、本土の数億人の生命を救済する対策を講じることがより急務であろう」と述べた。

さらに、「朝鮮半島で核惨禍の火をつけて自分らだけ生き残るとして逃げようとするのが南朝鮮とのいわゆる『堅固な同盟』を唱える米国である、かいらいは我が手で首を絞める愚かな行動をこれ以上してはいけない」と強調した。

内閣機関紙である民主朝鮮も、署名入りの記事で「米国がわれわれのせん滅的打撃が怖く、自国民の生命が懸念されるなら、民間人はもちろん、すべての南朝鮮占領米帝侵略軍武力とともに大洋向こうの自分の家に帰るのが壊滅を避ける唯一の方策になる」と述べた。