「最高!」という言葉の魔力とは?

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テレビ出演多数の人気臨床心理士が、幸せを引き寄せる口ぐせの数々を、脳への効果や医学的理論を基に解説。今回は、「最高!」という言葉についてです。

過去の経験、思い出に対しても活用できる

 人は「プラスの思い込み」をすることで、少しずついい方向に変わっていくことができます。

 有効成分を含まない偽薬であっても、「これはものすごく効く」と信じると、心身に何らかのプラス効果が表れることを「プラセボ効果」といいますが、言葉も同じ。プラスの言葉を言い続ければ、「実際にそういう状態にあるのだ」と脳が勝手に思い込み、プラセボ効果が発揮されるのです。

「最高!」という言葉は、プラスの思い込みにうってつけです。例えば、安い化粧品であっても「これは最高のモノなんだ」「自分に最高に合っているモノだ」と思い込んで使うと効果が高まり、お肌はつやつや、きれいになっていきます。大したことないモノであっても「最高!」と言い続けていると、本当に最高に思えてくるんですね。

 モノだけでなく、「状況」に対しても有効です。例えば、友だちと遊んだ後に「最高の時間だったよ!」と言うと、このひとときが「本当に最高の時間だった」と記憶に刷り込まれ、幸せな気持ちが醸成されます。言われた相手も、幸せな気持ちになれますよね。

 目の前のコト、モノに対してだけでなく、過去の経験、思い出に対しても活用できます。過去のことを「最高だった」と振り返ることができれば、「次もきっと最高のことが訪れる」という気持ちになり、実際に「最高」なシーンを引き寄せることができます。「最高!」が持つプラセボ効果は、とても大きいのです。

 人は、記憶を歪ませることができる生き物です。一つの事象を、ネガティブに捉えれば悪い記憶に、ポジティブに捉えれば良い記憶としてインプットされます。どうせならば、「最高」という言葉でプラスに歪ませたほうが、後々の人生にとってもプラスに働きます。

 例えば、過去の恋愛に対して「あの男(女)は最悪だった……」とネガティブに振り返る人がいます。しかし、初めは好き合ってお付き合いがスタートしたのですから、いい時だって絶対にあったはずなんです。それなのに「最悪だった」という言葉で思い出を台無しにしてしまうと、記憶が悪い方向に歪み、「そんな恋をしていた自分もダメなんじゃないか」と自己肯定感を下げることにつながってしまいます。

 たとえひどい別れ方をした相手であっても、いい部分にフォーカスして「自分には合わなかったけれど、最高の彼(彼女)だった」と振り返ることができれば、次の恋愛はさらに素晴らしいものになるはず。過去の恋愛を手放すために、不満を口に出すというプロセスも必要ではありますが、最終的には「成長させてくれてありがとう」と感謝し、次のステップに進むことが大切です。

 人生を、「正のループ」に乗せるためにも、ぜひ「最高!」を意識して使ってほしいですね。

(『幸せを引き寄せる「口ぐせ」の魔法』の本文の一部を掲載しました)