9日、韓国各地でスモッグの発生する日が増え続けており、汚染レベルも悪化している。汚染原因は中国だという見方が根強く、不満が高まっている。写真は4日の北京。

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2017年5月9日、第一財経によると、ソウルをはじめ韓国各地でスモッグの発生する日が増え続けており、汚染レベルも悪化している。外出する人が減り、休日の公園は閑散とするようになった。遊園地へ遊びに行く人も減るなど、経済的にも悪影響が生じており、人々の不満が高まっている。

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2016年に米国のイェール大学とコロンビア大学が行った調査による大気質指数ランキングでは、韓国は180カ国中173位。ソウルではPM10警報が大幅に増え、PM2.5濃度も深刻化し、社会的にも関心の高い問題になっている。大統領選でも焦点の1つとなり、各候補とも対策を政策に掲げた。

その一方で、「汚染原因は中国だ」という見方は、政界でも民意に添った形で存在している。新大統領に当選した文在寅(ムン・ジェイン)氏は、「首脳外交の角度から、中韓両国の大気汚染問題解決を探る」とし、ソウル市政府が4月に発表した対策案も「中国側との協力」が前提となっている。

ソウル市立大学の専門家は「中国からの影響は否定できない」とし、韓国安養大学の専門家も昨今の韓国ではスモッグは3〜4日続くのが特徴だと指摘。中国から飛来した汚染物質が韓国国内で発生する排出ガスなどの汚染物質と組み合わさり、持続性の強いスモッグになっているのではないかとの見方を示している。

ただ、「大気汚染の原因すべてが中国のせいではない」との指摘もある。その一つとして韓国環境部の発表した報告書では、「焼きサバ」がPM2.5濃度の急上昇した原因だとされ、焼き魚店に対する規制まで提言されたが、政府の認識不足や対応の遅れも明らかになり、ネットを中心とした国内の反発が生じ、政府は謝罪に追い込まれた。

中国では大気汚染の問題解決に向け、環境部門が2014年から5年にわたる全面的なスモッグ対策を講じると発表した。しかし、韓国では汚染物質の発生源が特定できていないなど、基本問題も明確にできていない。専門家は、適切な研究ができなければ、対策も講じようがないと話している。(翻訳・編集/岡田)