ソフトバンク孫社長、東芝メモリ事業を悲観「価格が安い方に客が流れ、毎年莫大な設備投資が要る」
ソフトバンクグループの孫正義社長は5月10日、2017年3月期決算説明会で、経営危機に陥っている東芝のフラッシュメモリ事業買収について「メモリ事業はコモディティ化している」と消極的な姿勢を示しました。

半導体大手のARMを3.3兆円で買収。10兆円規模のSoftBank Vision Fundを立ち上げるなど、IoTやAI時代の本格到来に向けて関連分野への投資を加速するソフトバンク。IoTやAIにフラッシュメモリの果たす役割も大きいことから、ソフトバンクによる東芝のメモリ事業買収を待望する声もありました。

これについて孫社長は次のようにコメントし、待望論を一蹴しました。

「いいか悪いかは別として、メモリは基本的にコモディティ化している。どこか1社が圧倒的シェアを持っているわけでもなく、価格が安いほうにお客さんが流れている。また、毎年膨大な設備投資をする必要があり、投資に少しでも躊躇してしまうと、あっという間にマーケットシェアが落ちてしまう」

「そういう意味で、激しい設備投資競争があり、思い切って意思決定をしなければいけない。そういうときに、どういう経営の構えであればいいのか。それはいろいろなご意見があるだろうと」

「ただ1つ言えるのは、メモリは戦略的な製品というよりは、コモディティだと。我々が主体となって積極的にやろうというのは考えられない。主体にはならないが、いろいろ相談は受ける」(孫社長)

東芝のフラッシュメモリ事業売却が、愚策ではないと言えるこれだけの理由(笠原一輝)