「そういやあのヒット商品はどうなった?」とふと思い出すものってありませんか? そんな商品の一つ、2002年にタカラ(現・タカラトミー)から発売され、大ヒットを飛ばした『バウリンガル』を覚えているでしょうか。

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 犬の鳴き声を声紋分析することで犬の感情を分析するグッズとして、愛犬家を中心に一大ブームを巻き起こしました。これは犬の鳴き声を受けて「フラストレーション」「威嚇」「自己表現」「楽しい」「悲しい」「欲求」の6種類の感情に判定する仕組みになっているそうです。そして、その感情を約200語の言葉に変換し音声とテキストで飼い主に伝えるという画期的なアイテムでした。取扱店では軒並み完売。一時は入手困難となっていました。

 そんなふと思い出される往年の大ヒット商品。今どうなってるのか?と気になり調べて見ると、2011年にアプリ『バウリンガル for iPhone』として登場していました。

 おぉ、懐かしい。大ヒット時は入手困難の壁にぶちあたり購入することができませんでしたが、アプリとなった今ならば入手も楽々。というわけで、今回は飼い犬に協力してもらって試してみました。

■試してみた

 アプリ版では従品と異なり、ネット文化も取り入れTwitterとの連携機能が実装されていました。ワンちゃんの声をキャッチすると、そこから分析された感情がツイートされ、そこに自分がリプライすることで会話することも可能。

 もちろんTwitterと連携させなくても使うことはでき、さらに翻訳辞書機能では「スタンダード犬(感情表記版)」をはじめとしてワンちゃんの言葉を選ぶこともできます。例えば関西弁風なら「ええな〜」と表示されるようです。

-スタンダード犬(感情表記版)
-スタンダード犬
-関西風味:関西弁風
-土佐風味:土佐弁風
-渋谷犬:ギャル風
-アキバ犬:メイド風
など

 さて、今回は自宅で飼っている犬に協力をしてもらいました。

 うちの犬が吠えるパターンは
「サークルに入れられ飼い主の姿が見えないとき」
「飼い主が帰ってきたとき」
「不審な物音がしたとき」です。

 そして、バウリンガルが拾える感情は
-不満(フラストレーション)
-威嚇(不安・警告)
-アピール(自己表現)
-悲しい(不安・おびえ)
-楽しい(興奮・緊張)
-お願い(要求)
の6つ。

 今回はちょっと可哀想ですが、サークルに入れて録音状態にしたバウリンガルを放置し、その場から立ち去ってみました。

 閉じ込められたときの感情はもちろん「寂しい」「早く出して!」。果たしてその通りに翻訳されるかな? とワクワクしていたところ、1度目は「楽しい」との分析が。そして、次も「楽しい」。ようやく3度目で「悲しい」と出ましたが、再び「楽しい」。そして、最後も「楽しい」ときの鳴き声だと判断されました。何だこりゃ!?

■もしかすると「楽しい」のかも?

 そうか……おまえは閉じ込められてても、飼い主と遊んでるつもりだったんだね? と語りかけつつ、実験に協力してくれた労いに犬用ジャーキーをあげました。

 もしかすると閉じ込めた当初は本当に飼い主とのゲームだと思って「楽しい」気持ちでいたのかもしれません。しかしながら、いくら鳴いても飼い主は出してくれない。段々悲しくなってきたところで、3度目の「悲しい」の分析結果が。それでも、やっぱり出してくれない。でも、飼い主が出してくれないのは何かしらの理由があるはず! とポジティブな気持ちで4度目と5度目の「楽しい」の分析結果が出たのかもしれません。

 犬を飼っていたら、イヌ語が分からなくても徐々に何を考えているのか分かるようになってきます。それでも、飼い主さんたちは「自分よがりな捉え方をしているのでは?」と不安になってしまうことも。そんなとき、科学的に分析されたワンちゃんの声を聞いて、楽しくなったりほっとしたり、ときには自省することも大事なひとときなのかもしれませんね。

 ちなみに「バウリンガル for iPhone」は現在450円から120円に値下げ中です。気になった飼い主さんは、一度試してみたらおもしろいかもしれませんよ。

(大路実歩子)