イタリア・ミラノで開かれたイベントで司会者のサム・カス氏と話すバラク・オバマ前米大統領(2017年5月9日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】バラク・オバマ(Barack Obama)前米大統領は9日、イタリアのミラノ(Milan)で講演し、自由な世界のリーダーとしての重責から解放された安堵(あんど)感について語った。一方で、現在はどこへ行っても人々から一緒に自撮り(セルフィー)をせがまれ、新たな束縛が生まれているとジョークを飛ばした。

「米国の大統領として何が最もきついかと言えば、孤独にかけては並ぶものがないことなんだ」。1月に退任したオバマ氏は、650〜850ユーロ(約8万〜10万5000円)の参加費を支払った聴衆3000人を前に、在任中の生活を振り返った。

 講演はオバマ政権時代のホワイトハウス(White House)でシェフを務め、栄養政策に関するアドバイザーでもあったサム・カス(Sam Kass)氏の司会の下、リラックスした雰囲気の中で行われた。濃紺のスーツに身を包んだオバマ氏は聴衆からの質問にも答えた。

 オバマ氏はホワイトハウスでの8年間の経験を通じてあまり心配しないことを学んだと明かしながらも、やはり仕事は過酷だったと吐露した。

「どの国でも、リーダーたるもの重荷はつきものだよ。けれど米国の大統領の場合、周りに警護組織が張り付いていることもあって、いわゆるバブル(外界から隔離された状態)の中で生活することになるんだ」

 オバマ氏はそうした状況を「素晴らしい監獄」と表現。「常に警備上の問題があるから、ちょっと散歩したり、カフェに行ったりできる程度の移動の自由すらない。あれが恋しいとは思わないな」と語った。

「いま遭うのはセルフィー攻めぐらいかな。まあ、それも同じぐらいひどいけれど」と冗談交じりに話し、「どこにでも出歩けるようになった。2歩進むごとに自撮りするのを気にしなければね」と続けた。
【翻訳編集】AFPBB News