クルド人が住民の多数を占めるシリア北東部の町カーミシュリーで、ラッカでのイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」との戦闘で死亡した「シリア民主軍(SDF)」の兵士の遺体を運ぶ人たち(2016年12月23日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】米国防総省は9日、シリアでイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の掃討作戦に加わっているクルド人部隊に武器や装備を供与すると発表した。ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が前日に承認した。ただ、クルド人部隊をテロリストとみなしているトルコが反発するのは確実とみられる。

 今回の武器供与は、ISがシリアに持つ最後の主要拠点であるラッカ(Raqa)の奪還作戦に備えたもの。ISはラッカを自らが主張する「カリフ制国家」の首都と位置づけている。

 国防総省のダナ・ホワイト(Dana White)報道官は声明で、トランプ大統領が8日、「ラッカのISIS(ISの別称)に対して完膚なき勝利を収めるため、国防総省が必要に応じて(クルド人とアラブ人の合同部隊である)『シリア民主軍(SDF)』のクルド人部隊に装備を供与することを承認した」と述べた。

「米国や有志連合の支援を受けるSDFは、近い将来、ラッカ奪還を達成できる唯一の地上部隊だ」とも指摘した。

 国防当局者はAFPに対し、供与される装備には小型武器や銃弾、機関銃、装甲車両などが含まれると明らかにした。

 SDFに参加しているクルド人部隊は、クルド人民兵組織「クルド人民防衛部隊(YPG)」の兵士で、シリアでIS掃討作戦を行う主要な地上部隊となっている。

 しかしトルコはYPGについて、同国からの分離独立を求める非合法武装組織「クルド労働者党(PKK)」とつながりがあると主張している。PKKは1984年から武装闘争を続け、これまでに4万人以上が死亡している。
【翻訳編集】AFPBB News