荒れ放題だった土地の開発が一気に進むかもしれない。政府は、所有者が分からずに有効活用できなくなっている土地を減らすため、不動産の相続登記を徹底させるなどの抜本改革に乗り出す。

 所有者が不明の土地の増加は、東日本大震災からの復興の障害になったことで社会問題化した。土地の所有者や相続者が分からず、用地買収が進まなかったのだ。

 実は、日本では不動産の登記は義務ではない。登記がされず、江戸時代の氏名が記載されたままになっている登記簿さえあるという。

 また、複数人がまとめて不動産を相続する共同相続が続いて所有者が100人を超えてしまい、売却や賃借の同意を取り付けるのが難しくなった土地も珍しくない。

 所有者不明の土地の多くは価値が安く、空き家や耕作放棄地が増えている地方にある。農水省の調査によれば、全農地の2割ほどが相続時に未登記のままか、登記名義人の生死を確認できない。

 日本が「多死社会」を迎え、遺族らが相続したがらない宅地などが増えることを踏まえれば、土地所有者の明確化は喫緊の課題だ。

 4月25日の経済財政諮問会議で山本有二農相は、(1)農地を管理する農家の判断で土地を貸し付けられるようにする、(2)一定期間土地を占有した管理者に所有権を与える(時効取得)──ことを提案。「(農地に限らず)土地全般で対応する必要がある」と主張した。

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