母親の交際相手に虐待された男児(出典:http://www.mirror.co.uk)

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2013年、当時2歳だった男児が母親の交際相手から酷い虐待を受け瀕死の状態に陥った。命が助かっても二度と歩くことはできないだろうと医師に宣告されていたものの奇跡的な回復を見せ、現在6歳になった男児は学校にも通っているという。英『Mirror』など複数メディアが伝えている。

米ミズーリ州カンザスシティで凄惨な虐待事件が起こったのは、今から4年前のことだった。仕事が入っていた2児の母DJ・ギルバートさん(34歳)は15年来の知り合いで、交際相手だった元陸軍所属のダニエル・ローズ(34歳)に子供たちの世話を託した。

ところがローズは、当時2歳だったコービン・エドワーズ君が排便してズボンを汚したことに激怒し、熱湯の入った浴槽にコービン君を入れ、3度の熱傷を負わせたのだ。

腹部、腰、性器など下半身の大部分の皮膚が炎症を起こしたにもかかわらず、ローズは仕事中だったギルバートさんに電話し「コービンがオムツかぶれになったようだ」と告げた。ギルバートさんが「写真を送って」と伝えるとローズは熱傷を負ったコービン君の写真を送付している。

帰宅したギルバートさんは、ぐったりしたコービン君の体を見て恐怖に慄いたという。腹部から下半身の皮膚が激しくはがれ落ちており、すぐにコービン君を毛布で包み病院へ連れて行った。

その後、ギルバートさんは警察から熱傷の原因を聞き、ショックを受けた。ローズはこれまでにギルバートさんや子供たちを傷つけたことは一度もなく、そうした危険性を感じることがなかったためギルバートさんは完全にローズを信頼していたのだ。

しかも医師から「息子さんの命は助からない可能性もある。万が一助かっても皮膚移植が必要で、皮膚組織の損傷によりこの先二度と歩くことは不可能」と宣告され、ギルバートさんを悲しみのどん底に突き落とした。

奇跡的に一命を取り留めたものの、鼻腔栄養チューブや静脈注射、カテーテルの使用が3週間続き、しばらくの間は固形物を口にすることはできず、身動きすることさえままならなかったそうだ。しかしコービン君は強靭な回復力を持っていた。「二度と歩行できない」と言われたにもかかわらず、再び歩くことを学んだのである。

それからは虐待の恐怖を克服すべく、コービン君は母親のサポートのもと2年間のセラピーを受けた。長い間、熱傷を負わされた記憶から毎晩襲う苦しみに耐えてきたコービン君は、今も事件が起こった1階の浴室に入ることを拒む以外は、学校にも通うことができ、普通の生活を送っているという。

ギルバートさんは、今でも毎日コービン君の熱傷の傷跡にローションを塗っているそうだ。医師からはもうその必要はないと言われているが、「習慣になっているから」と明かす。おそらく「これ以上我が子の傷が心身ともに悪化しないように」という祈りも込められているのだろう。コービン君の傷の様子を見て、いずれ成形手術を受けさせてやりたいとギルバートさんは話している。

昨年8月、同市プラット郡巡回裁判所で行われたローズ被告の裁判で、エリック・ザンド検事は「コービン君が熱湯に入れられた時は、痛みで泣き叫んだに違いない。しかし緊急通報を怠り事実の隠ぺいを図ろうとした被告は、コービン君に一生消えることのない傷を負わせた。まったくもって非情で残酷な虐待のケースだ」と述べた。ローズ被告には第一級暴行罪で12年の実刑判決が科せられた。

ギルバートさんは「判決が下った時、刑期がもっと長ければとも思いましたが、もうこの件は終わりなのだと安堵しました。今は息子の将来を考えて前向きに生きて行きたいと思います」と語っている。

出典:http://www.mirror.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)