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●「Surface Laptop」のターゲット
米マイクロソフトは5月2日(現地時間)、「Surface」シリーズのノートPCの新製品「Surface Laptop」を米国で発表した。同社は教育市場向けを想定するものの、実は「普通のノートPC」を求めるビジネスユーザーにとっても魅力的な製品になっているのだ。

○マイクロソフトが「ノートPC」を発売へ

これまでのSurfaceシリーズはタブレットとしてもノートPCとしても使える「2-in-1型」が中心だったのに対し、Surface Laptopはディスプレイを開いて使う「クラムシェル型」のノートPCだ。アップルのMacBook Airによく似た製品といえば、分かりやすいだろう。

マイクロソフトによれば、そのターゲットは教育市場だという。その背景にあるのが、以前にも取り上げたChromebookの台頭だ。米国で「K-12」と呼ばれる幼稚園から高校までの教育市場において、Chromebookはシェアの過半数を占めるとの調査もある。マイクロソフトとしても、何らかの手を打たざるを得ない状況だ。

だが、その中身はビジネスユーザーにも活用できそうな製品に仕上がっている。価格は999ドルからと手頃だが、Core i7を搭載した高性能モデルもラインアップしており、1台ですべての仕事をこなしたい人にも打ってつけだ。

すでに「Surface Pro」シリーズを持たされているユーザーでも、結局はExcelやWebブラウザーをノートPCのようにしか使っていない場合が多いのではないだろうか。まさに多くのビジネスユーザーが求めていた、MacBook AirのようにスタイリッシュなWindows PCがSurface Laptopといえる。

Surfaceならではの機能として、ディスプレイはタッチ操作にも対応するため、ちょっとしたスクロールなどで画面を直接触れるのは便利な点だ。本体は4色展開で、自分だけのカラーにこだわる若年層にしっかり訴求している。キーボード周囲の素材にはスエード調の「アルカンターラ」を採用しており、アルミ削り出しで統一したMacBookとは異なるテイストに仕上げている。

●新OS「Windows 10 S」とは何か
○新たなOS「Windows 10 S」を搭載

教育市場で求められる安価なWindows PCはすでに多数存在している。そこでマイクロソフトがChromebook対抗として打ち出したもう1つの新機軸が、新OS「Windows 10 S」だ。

Windows 10 Sは、通常のWindows 10とは異なり教育用途における安全性を重視した制限が加わっている。具体的にはアプリの入手先が「Windowsストア」に限定され、Webブラウザーは「Edge」、Web検索は「Bing」にそれぞれ固定されている。管理機能などは「Windows 10 Pro」を受け継ぎながら、一部機能を制限した派生バージョンといえる。

言い換えればWindows 10 Sは通常のWindowsよりも自由度が低い。だが安全で管理コストが低いという点ではChromebookに十分対抗できる存在だ。さらにChromebookの優位性でもあった本体価格の安さについても、マイクロソフトは富士通や東芝を含む世界のPCメーカーと連携し、最安で189ドルの安価なモデルも提供していくとしている。

だが、ここまで制限が多いとビジネス利用は難しいと感じる人も多いだろう。そこでWindows 10 Sには「Windows 10 Proへのアップグレード」オプションが49ドルで用意されており、年内は無料となっている。

Surface Laptopの日本での展開はまだ発表されていないものの、フル機能のWindows 10をスタイリッシュなPCで使いたいと考えるビジネスユーザーにとっても、注目の新機種になりそうだ。

(山口健太)