中国には「外国の月は中国の月より丸い」という慣用句があり、外国文化を崇敬する中国人の傾向を風刺するときに用いられるが、日本の駅弁と中国の駅弁にはそのクオリティにおいて、「錯覚ではない明らかな差」があると認識する中国人は多い。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国には「外国の月は中国の月より丸い」という慣用句があり、外国文化を崇敬する中国人の傾向を風刺するときに用いられるが、日本の駅弁と中国の駅弁にはそのクオリティにおいて、「錯覚ではない明らかな差」があると認識する中国人は多い。

 中国では高速鉄道の車内で販売される弁当に対して「まずいうえに高額」であるとする根強い批判が存在するが、中国国営通信の新華社は1日付で、日本の駅弁を絶賛する記事を掲載した。

 記事は日本の駅弁について、「色、香り、味、器によるハーモニー」であると表現したうえで、日本の駅弁は「視覚と味覚を同時に楽しませることを追求している」と説明したうえで、それでも価格は43元から124元(約700円-2000円)という手頃な価格で購入できると紹介した。

 また食材の選択、調理方法、パッケージの形や材質などは地域によりそれぞれ異っていることを説明、北海道の海鮮、仙台の牛タン、名古屋コーチン、神戸の和牛など、その土地ならではの美食を味わうことのできる駅弁が多数存在していると紹介した。

 さらに東京駅にある駅弁ショップを紹介、店内では北は北海道から南は九州に至る各地域から集められた約200種類の駅弁が販売されており、大型連休などの時期には1日に1万個の駅弁が売れることもあるほど、日本では駅弁が消費者に愛されていると説明した。

 また中国とは異なり、日本の駅弁は「自由な競争が可能な産業」であると説明、各駅においてそれぞれの企業は力を尽くして新しい駅弁を開発していると紹介、それゆえに日本の駅弁はただお腹を満たせればそれで良いというような食事ではなく、それぞれの土地における「名刺」としての役割もはたしており、旅行客を引き寄せる魅力的な存在となっていると論じた。

 中国に、日本の駅弁のような魅力的な弁当を生み出すのに必要な「食材」が欠けているわけではない。欠けているのは乗客に魅力的な駅弁を楽しんでほしいという思いだ。広大な国土を持つ中国だけに、各地域の特色を生かした駅弁が開発されれば日本に負けないくらい多種多様な駅弁が生まれるはずなのに、中国の駅弁は一部の企業が利権を独占する状況となっている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)