8日、韓国・朝鮮日報がこのほど、4年間の日本での特派員生活を終えた韓国人記者の体験を通して日韓の宅配便サービスの違いについて紹介した。資料写真。

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2017年5月8日、韓国・朝鮮日報がこのほど、日本での特派員生活を終えた韓国人記者の体験を通して日韓の宅配便サービスの違いについて報じた。

4年間の日本特派員生活を終え、2015年に韓国に帰国した記者が特に驚いたのが韓国の宅配便サービスの現状だ。「量水器のボックスに荷物を入れておきました」という携帯電話へのメール1通の報告だけで配達を終えるなど、日本では想像もできないようなサービスが一般化している。そのメッセージを見るたびに、荷物の盗難などについて誰が責任を負うのか、韓国がそこまで他人を信頼できる社会なのかという疑問が湧いたという。

そこで韓国のインターネット掲示板を見ると、「ドライバーが直接届けず、いつもマンションの管理人室に荷物を預けて帰る」「入り口のドアの前に荷物をただ置いて帰った」というユーザーたちの不満であふれていた。韓国での宅配便サービスもオンラインショッピングの活況などを追い風に、今年は史上初の年間宅配個数20億個超え、年間売り上げ5兆ウォン(約5000億円)を目前としている。値下げ競争の激化、下請け業者が多用される構造、劣悪な労働条件などの要因もあるとはいえ、それらがサービス低下を正当化するものとはいえない。

こうした状況を改善するため、韓国では宅配サービスの向上を目指す未来創造科学部傘下の郵政事業本部が、共同住宅の管理室や警備室が、家主の代わりに郵便物を預かることができるよう関連法制を改正することを目指した。「現状、警備室が居住者の宅配物を受け取ることが多いことについて法的な裏付けが必要と考えたため」とするが、紛失や破損の責任を警備員に負わせるものだという反発もあり、法改正は失敗に終わった。

宅配便の基本は責任を持って荷物を安全に届けることにあるはずである。「半日で配送します」といった速さだけを競う一方、満足なマニュアルもない現状では、韓国において宅配便が産業として発展することは難しいと言わざるを得ないと記者は述べている。

韓国のネットユーザーからの意見も多く集まっている。「韓国のマンションにも宅配ボックスを設置するべきでは」「僕は韓国の方がいいと思うけど?」と優劣を論じる声もある一方で、「再配達してもらうための料金がいくらか記者は知っているのだろうか。朝早くから夜遅くまで配達するドライバーはロボットじゃない」という、厳しい労働環境下にあるドライバーへの同情の声も聞かれる。

また、「韓国の事情を分かって書いているのだろうか?そもそも韓国の宅配料金はいくらで、日本の宅配料金はいくらなんだ?」という費用の比較、言及がないことへの不満、「(厳しい労働環境が問題となった)日本のヤマト運輸のドライバーと、韓国のドライバーの待遇を比較してみるべきでは」という日本との安易な比較への批判の声もあった。(翻訳・編集/木暮)