日本も出場のU-20ワールドカップ2017、知っておくべき「4つ」のこと

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今月20日(月)から韓国で開幕するU-20ワールドカップ。

日本代表も久しぶりに出場することが決定しており、15歳の久保建英も二階級の“飛び級”で登録メンバーに選ばれるなど、注目度も高い。

そこで今回は、今さら人には聞けない今大会に関する「知っておくべきこと」をまとめてみることにしよう。

1. 「U-20ワールドカップ」って、一体なんだ?

U-20ワールドカップとは、その名の通りU-20世代の世界一を決めるFIFA主催の国際大会だ。

「カテゴリー別の世界選手権」という見方をすると、A代表の王者を決めるワールドカップ、U-23世代の王者を決める五輪に次ぐ大会になる。

出場資格を持つのは、1997年1月1日以降に生まれた選手。五輪のように「オーバーエイジ」は存在しない。

もともとは「ワールドユース」という名で呼ばれていた同大会だが、2007年大会から現在の名称に変更に。1977年大会から2年に一度開催されており、今年はワールドユース時代から数えて21回目の大会になる。

各地域の予選を勝ち抜いた24の出場国が出場し、すでにグループステージの組み合わせが決定している。

ブラジルやスペイン、オーストラリアといった常連国が出場を逃す一方、ベトナムやバヌアツが初出場を決めた。

ちなみに、ニュージーランドで開催された前回大会の優勝チームはセルビアだった。

決勝トーナメントの全試合が延長戦にまでもつれ込みながらも、その全てに勝利し初の優勝を経験。

大会後、FWアンドリヤ・ジヴコヴィッチがベンフィカに、MFマルコ・グルイッチがリヴァプールに(現在はツルヴェナ・ズヴェズダへローン移籍中)、MFセルゲイ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチがラツィオにそれぞれ引き抜かれるなど、ステップアップを果たした選手も多い。

さて、今年のU-20ワールドカップは韓国で行われ、開催地は天安(チョナン)、大田(テジョン)、仁川(インチョン)、西帰浦(ソキポ)、全州(チョンジュ)、水原(スウォン)の全6都市。

6会場のうち4つのスタジアムが、2002年のワールドカップで使用された場所だ。大会は今月20日(土)に全州(チョンジュ)で幕を明け、決勝戦は6月11日(日)に水原(水原)で行われる。

大会の公式ロゴマークはこちら。

韓国と日本の時差はなく、今大会のキックオフ時間は午後2時、午後3時、午後4時30分、午後5時、午後6時、午後7時、午後8時のいずれかとなっている。

なお人気漫画「キャプテン翼」で、大空翼擁する日本代表が決勝戦でロベルト本郷率いるブラジル代表と対戦するのは、「ワールドユース編」。この大会が舞台になっている。


2. 日本の出場はなんと10年ぶり

ワールドユース時代を含めると、U-20ワールドカップで準優勝を一度、ベスト8進出を三度経験している日本代表。

これまでまずまずの成績を残してきたのだが、どういうわけか2009年から4大会連続で出場権を逃してきた。

同大会のアジア予選にあたるAFC U-19選手権の結果がこちら。

AFC U-19選手権 2006:準優勝(監督は吉田靖)
→U-20ワールドカップ2007に出場

AFC U-19選手権 2008:ベスト8(監督は牧内辰也)
→U-20ワールドカップ2009の出場権を逃す

AFC U-19選手権 2010:ベスト8(監督は布啓一郎)
→U-20ワールドカップ2011の出場権を逃す

AFC U-19選手権 2012:ベスト8(監督は吉田靖)
→U-20ワールドカップ2013の出場権を逃す

AFC U-19選手権 2014:ベスト8(監督は鈴木政一)
→U-20ワールドカップ2015の出場権を逃す

AFC U-19選手権 2016:優勝(監督は内山篤)
→U-20ワールドカップ2017に出場

いずれも「勝てば出場権確保」という準々決勝で敗れており、香川真司、宇佐美貴史、遠藤航、南野拓実らの世代は世界大会に進むことができなかったのだ(香川は2007年に飛び級で参加)。

日本の出場は2007年以来5大会ぶり、実に10年ぶりということになる。この時の代表メンバーは以下の通り。

GK:林 彰洋(流通経済大学)
DF:内田 篤人(鹿島アントラーズ)
DF:安田 理大(ガンバ大阪)
DF:福元 洋平(大分トリニータ)
DF:槙野 智章(サンフレッチェ広島)
MF:森重 真人(大分トリニータ)
MF:梅崎 司(大分トリニータ)
MF:田中 亜土夢(アルビレックス新潟)
FW:河原 和寿(アルビレックス新潟)
MF:柏木 陽介(サンフレッチェ広島)
FW:ハーフナー・マイク(横浜F・マリノス)
FW:森島 康仁(セレッソ大阪)
DF:柳川 雅樹(ヴィッセル神戸)
FW:青木 孝太(ジェフユナイテッド千葉)
MF:青山 隼(名古屋グランパスエイト)
MF:藤田 征也(コンサドーレ札幌)
MF:太田 宏介(横浜FC)
GK:武田 洋平(清水エスパルス)
MF:平繁 龍一(サンフレッチェ広島)
DF:香川 真司(セレッソ大阪)
GK:桐畑 和繁(柏レイソル)

※所属のチームは当時にもの

いずれも現在は28歳以上の選手であり、日本代表の常連も多い。

この時のメンバーは安田理大や槙野智章を筆頭に明るい選手が多く、「調子乗り世代」と呼ばれ話題に。ビリーズブートキャンプのゴールセレブレーションは日本以外のメディアにも取り上げられた。

今大会の予選にあたるAFC U-19選手権2016で日本は優勝しており、全6試合で13得点0失点という圧倒的な成績を残した。出場は久しぶりになるが、世界を驚かすのに十分なポテンシャルを秘めていると言えるはずだ。

3. 歴代のMVPはスター揃い

U-20世代の世界一決定戦ということで、この大会は次世代のスター候補を探す上でも非常に楽しみなコンペティションである。

とりわけ、MVPにあたる「ゴールデンボール賞」を受賞した選手は錚々たる顔ぶれが並ぶ。

1979年大会:ディエゴ・マラドーナ(アルゼンチン代表)
1987年大会:ロベルト・プロシネツキ(代表)
1989年大会:ビスマルク(ブラジル代表)
1999年大会:セイドゥ・ケイタ(マリ代表)
2001年大会:ハビエル・サビオラ(アルゼンチン代表)
2005年大会:リオネル・メッシ(アルゼンチン代表)
2007年大会:セルヒオ・アグエロ(アルゼンチン代表)
2013年大会:ポール・ポグバ(フランス代表)

2013年にはポグバが、2005年にはメッシが、そして1979年にはマラドーナがそれぞれ受賞。まさに、「数十年に一人」と言えるタレントがこの賞に輝いているのだ。

5月8日(月)時点で出場全チームの登録メンバーは明らかになっていないが、ユヴェントス加入が決定しているMFロドリゴ・ベンタンクール(ウルグアイ)やアトレティコ・マドリーFWニコラス・スキアッパカッセ(ウルグアイ)など将来を期待される選手の参加が決定している。

4. 「新ルール」を採用

今回のU-20ワールドカップで採用されるのが、「ビデオアシスタントレフェリー(VAR)」だ。

この制度は、ピッチ上の審判団に加え、撮影された映像を監視するための副審を追加するというもの。

試合を決めてしまうようなプレーに関して主審がビデオ・アシスタント・レフェリーに助言を求めることができ、またビデオ・アシスタント・レフェリーにも主審に対してアドバイスする権限が与えられている。

これまで国際親善試合などでは試験的に採用されていたが、今回FIFAのユース大会で初めて導入されることになる。

なお、大会に派遣されるレフェリーもすでに発表されており、日本からは国際審判員の佐藤隆治氏がビデオアシスタントレフェリーの一人として選ばれている。