仏大統領選結果は織り込み済みでドル買い材料なしか、5月8日からのドル円為替

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 5月2週目は慌ただしく始まった。フランス大統領決選投票の結果が判明したからだ。国民戦線のルペン氏が勝利した場合、反EUの立場から市場の混乱が予想されたていたが、勝利したのは親EU派のマクロン前経済相だった。これによってリスクが薄まり、ユーロ買いが活発化したものの、その後の展開は意外な状況になっている。

 5月1週目は1ドル112円80銭で取引を終えていた。フランス大統領選でマクロン氏勝利のニュースが流れ、5月8日の市場がスタートするとドル買いは勢いがよく、1ドル113円13銭をつけた。しかしその後は急速に伸び悩む。7:45(すべて日本時間)に1ドル112円92銭、11:00にも1ドル112円88銭と戻すも、ドル売りの流れの方が強い。17:00の時点では1ドル112円52銭まで下がった。

 考えられる理由としては、マクロン氏の勝利がすでに織り込み済みだったことがあげられる。事前の予想でマクロン氏とルペン氏はかなりの差がついていたのだ。ユーロ買いが一巡すると利益確保のため売りに転じたのである。

 もう一つの理由は、マクロン氏の勝利がすでに織り込み済みだっただけに、市場はすでに先を見ているということだ。来月に行われるフランス国民議会選である。国民戦線は議席数を伸ばすと予想されている。マクロン氏が今後の国の舵取りに苦戦するという見方からリスク回避に動き始めているというわけだ。

 ユーロやドルが売られて円が買われる状態になっているが、欧米市場がスタートすれば改善されるだろう。しかし当初の思惑とはズレが生じていると感じている市場関係者は多いはずだ。

 はたしてドル買いの材料は出し尽くされたのだろうか。

 米FRBの利上げに関しては、もはや6月について疑う余地がないほどとなってきた。市場の目は次へと向いている。9月か12月にもう一度利上げが実施されるかどうかである。つまり今年3回の利上げとなるのかどうかに関心が寄せられているのだ。先日のイエレンFRB議長の声明ではまったく触れられもしなかったが、4月雇用統計や失業率の結果も良好のため、さらなる利上げへの期待感が高まっている。本日もFRB関係者のコメントが聞けるだけに注目したい。