仏パリのルーブル美術館前で、決選投票後に演説するエマニュエル・マクロン氏(2017年5月7日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】フランスで7日に行われた大統領選決選投票で圧倒的な勝利を果たしたエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)氏(39)は、選挙活動中、欧州連合(EU)の断固支持と法人税の引き下げによる経済政策、および社会的セーフティーネットの継続を公約に掲げてきた。

 同氏のマニフェストにおける要点は以下のとおり。

■欧州

 EUが懐疑派とポピュリストらの攻撃にさらされる中、マクロン氏はEUの断固支持を選挙活動の礎としてきた。

 銀行家や経済相としての経歴を持つ同氏は、ユーロ圏19か国の予算を個別に組むことでEUの強化につなげたい考えだ。ユーロ圏だけの議会や財務相の創設も提起している。

 さらに国境警備隊の共同での運営を通じて、EU域外との境界線警備を強化したいとしている他、また中国をはじめとする市場の不公平な競争から欧州の産業を守るため、より高い関税を課すことなども視野に入れている。

■移民問題

 仏国内のイスラム教徒らによる移住・統合問題は、2015年1月以来230人以上が犠牲となっている一連のイスラム過激派による攻撃を受けて、大きな政治問題となっている。

 マクロン氏は、宗教上の服装に関する法律の厳格化には前向きではない。多様性を擁護し、移民が多い地区出身の若者を雇用した会社に対して税制優遇措置を設けることを明言している。

■税金

 税金をめぐっては33.3%の法人税を欧州平均の25%まで下げることを約束。また、仏世帯80%について、住民税の3年間の免除も掲げている。

 他方で、資産130万ユーロ(約1億6000万円)以上の人に課される、いわゆる富裕税の見直しも約束している。

■働き方と年金

 マクロン氏はフランスの週35時間労働制を維持するとし、従業員と労働時間について直接交渉するさらなる裁量権を雇用主に与えるとした。

 フランスは年金基金の危機に直面している。現在、大半の人の年金受給最低年齢は62歳だが、マクロン氏はこれを維持するとしている。また、自営業者が失業保険を受けられるようにもしたいとした。

 財政赤字を抑えるため、マクロン氏は公務員12万人の削減を提案。ただし、病院は対象外で、警官1万人と教師4000〜5000人の雇用も創出するという。

■エネルギー、教育、家族

 フランスの電力需要に占める原子力エネルギーの割合は現在75%だが、マクロン氏はこの依存度を2025年までに50%に減らすと約束している。

 また、雇用をめぐっては学校により多くの権限を与え、成績が悪い、または貧困層が多い地域の小学校のクラスのサイズを半分にしたいとした。小学校での携帯電話の使用は禁止するとしている。
【翻訳編集】AFPBB News