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4月29日で“ハネムーン期間”を終えたトランプ米大統領だが、主要な政権公約に進捗が見られない異常事態に陥っている。とりわけ日本の産業界の関心が高い、経済連携の最新の試算に着目した。(「週刊ダイヤモンド」編集部 浅島亮子、竹田幸平)

「米国の再参加にいちるの望みをつないでいる──」。ある経済産業省幹部は言う。TPP(環太平洋経済連携協定)の行方は、日本経済や日系企業に与えるインパクトが強いだけに、産業界の関心が高まっている。

 ドナルド・トランプ米大統領が就任早々に離脱を表明後、一時はTPPの“空中分解”が危ぶまれた。だが、米国内で政権運営の巧拙が評価される「大統領就任後100日」が迫った4月下旬、日本は方針転換をした。表向きは、「米国込みの12カ国成立」に固執することをやめ、米国抜きでもTPP実現を目指すことにしたのだ。

 だが、その裏には米国のTPP再接近に賭ける日本側の目算が透けて見える。

 実は、TPP離脱を決めた米国にとって“不都合な真実”となる最新の経済効果の試算がある。そこで明らかにされたのは「TPP離脱こそ米国経済を大きく下振れさせる」という何とも皮肉な結果。裏を返せば、米国がTPP再参加を検討してもおかしくない“状況証拠”にもなり得るといえる。

 世界的なEPA(経済連携協定)研究組織で共同議長を務め、TPPなどの試算に関する国際議論を先導する川研一・政策研究大学院大学特任教授。同氏が今年新たにはじき出したその試算には、これまで米国の政策決定に影響力を及ぼしてきた有力シンクタンク、米ブルッキングス研究所も関心を寄せているという。

 試算の結果を基に、昨年の日米のGDP(国内総生産)からTPPへの経済効果の金額を概算値で示したのが下図だ。

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