子供たちが遊ぶサッカーボールが原因で殺人事件。死亡した女性(出典:http://www.bbc.com)

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洋の東西を問わず男の子たちは小さい時からサッカーが大好き。元気な姿は微笑ましい限りである。しかし庭によくボールが飛び込んでくるとなれば話は別。あまりにも頻繁ならイライラが募ってしまうに違いない。このほどバーミンガムにも近い英レスター市で、たった1個のサッカーボールが原因で殺人事件が起きてしまったことを英メディア『BBC』ほかが伝えている。

元気な少年たちが上げる叫び声も楽しそうな笑い声も、頻繁に庭に飛び込んでくるサッカーボールのせいで「毎日もうウンザリ」と話していたケリー・マチンさん(34)。長年にわたり積もっていたその不満は昨年8月23日、ついに爆発した。庭に転がり込んできたボールを拾い上げるとナイフを突き刺して破裂させ、これには少年たちの家族が激怒した。

ひとりの少年の母親で常にリーダー格として通っていたナタリー・ボレン(28)は、父親のウィリアム・ジェリー(48)を引き連れてケリーさん宅へ。彼らの袋叩きに遭ったケリーさんを最初に診察した地元の病院は、それほどの重傷を負ったようにはみえなかったとしているが、ケリーさんはひどい胸の痛みと呼吸困難に苦しむようになり、事件の2週間後に死亡した。肋骨を5本骨折したことにより内部の血液が心臓の周りに徐々に溜まっていったことが原因とみられている。ボレンとジェリー親子を被告とする裁判がこのほどレスター刑事法院で行われ、陪審員はこの2人に迷わず有罪の評決を下した。ジェリーは体調を崩してその法廷で倒れたが、判決は来月にも言い渡される予定だ。

子どもの躾けはまずは親が正しい後ろ姿を見せることから。しかし、ボレンにはケリーさん宅の庭をボールが荒らしてしまうことに謝罪する姿勢がなかった。その父親までが一緒になって殴り込むとは、嘆かわしい限りである。

出典:http://www.bbc.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)