iPhoneの選択は正しかった?Androidスマホメーカーもヘッドフォン端子を廃止しはじめた理由とは

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昨年秋に発売となったiPhone 7 / 7 Plusは3.5ミリヘッドフォン端子が廃止された。
このことは、大きな話題となり、賛否をよんだ。

アップルがヘッドフォン端子を廃止した理由は、
・Lightning端子経由でより高音質な音楽再生を可能にするため
・ワイヤレスで使えるBluetoothヘッドセットが普及した
など様々な要因があったと言われている。

しかし現在の利用者の状況は、まだ既存のヘッドフォンを使うiPhoneユーザーも多く、iPhone 7でのヘッドフォン端子の廃止は時期尚早という声も多く聞かれた。

だが最近になり、iPhone以外のスマホでもヘッドフォン端子の廃止に踏み切る製品も増えてきた。

その理由は、スマホの高性能化と切っては切り離せないものなのだ。


iPhone 7はヘッドフォン端子を廃止したが、ワイヤレスで音楽を聴けるAirPodsも発売になった


近年のスマホ性能は年々上がっており、高速なCPUを動かすために大容量バッテリーの搭載が必要となっている。2-3年前までは2000ミリアンペア台だったスマホのバッテリーも、最近の製品は3000ミリアンペア台のモデルが増えており、容量は1.5倍から2倍程度までに増加している。

一方、スマホのサイズはそれほど大きくなってはいない。逆に、以前よりも薄いサイズのモデルが増えている。バッテリー性能も向上しているが、倍近いバッテリー容量を従来サイズより小型化することできない。結局、スマホ本体に内蔵されるバッテリーサイズは従来よりも大きくなる。

こうした状況から、スマホの内部に無駄なスペースは一切許されなくなる。
そこでスマホメーカーが目を付けたのが、ヘッドフォン端子の廃止なのだ。

最近のスマホは薄型化が著しく進んでいる。
しかし既存のヘッドフォン端子の搭載は、強度を保つための部材を配置する必要がある。またヘッドフォン端子を挿入する長さだけ、本体内部にデッドスペースが生まれてしまう。

もちろん、現時点でのユーザーの使い勝手を考えればヘッドフォン端子は廃止しないほうがいいだろう。だが、現在の小型薄型で、大容量バッテリーによる長時間使えるスマホのほうが、ユーザーのメリットやニーズが増えてきているのも事実だ。


4万円で超高性能なシャオミのMi 6もヘッドフォン端子を廃止した


こうした流れを後押ししているのが、iPhoneのヘッドフォン端子廃止後の市場の動きだ。
iPhoneがヘッドフォン端子を廃止してから、市場では、ワイヤレスのBluetoothヘッドフォンも小型でスタイリッシュな製品が増えてきている。
最近では、
・指先ほどの大きさ
・耳に付けても目立たない
・収納ケースでの保管・充電の対応
など、Bluetoothヘッドフォンも進化が進んでいるのだ。

ヘッドフォン端子が廃止されたスマホでは、USB Type-Cと3.5ミリヘッドフォン端子の変換プラグなどが付属され、通常のヘッドフォンも使えるようになっている。

しかし、メーカー側や市場の動向からは、利用者にBluetoothヘッドフォンを使ってほしい、という本音も見える。


iPhoneに先駆けヘッドフォン端子を廃止したモトローラのMoto Zは厚さわずか5.19ミリだ


現在の状況を見れば、
・スマホにBluetoothヘッドフォンを付属させる
・ヘッドフォンメーカーとコラボして、Bluetoothヘッドフォンの割引購入を提供
といった積極的なアプローチも行うべき時期にあるのかもしれない。


今後、スマホの薄型化や防水対応にとって、既存のヘッドフォン端子の廃止は、一つの解決策となっていくことは十分に考えられる。また、よりスタイリッシュなスマホへの進化にとっては避けられないのかもしれない。

これまでも、スマホの高性能化、進化のためにメニューボタンやバッテリー交換システムなど、それまでの標準的な機能が変化、廃止されてきた。

今回の、ヘッドフォン端子も、その1つなのかもしれない。
とはいえ、スマホユーザーにデメリットが生じないよう、メーカーには努力してほしいものだ。


山根康宏