独創的かつ魅力的なデザインを考えるのは非常に難しいことだ。デザインの対するデザインともなれば、無限に存在するボディラインの選択肢のなかから消費者の心を掴む形を考え、それでいて他のどの車とも異なる形でなければならない。明らかに造形美に対する深く鋭い感性、また自動車への愛情やものづくりへの熱意が求められる仕事だ。(イメージ写真提供:123RF)

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 独創的かつ魅力的なデザインを考えるのは非常に難しいことだ。デザインの対するデザインともなれば、無限に存在するボディラインの選択肢のなかから消費者の心を掴む形を考え、それでいて他のどの車とも異なる形でなければならない。明らかに造形美に対する深く鋭い感性、また自動車への愛情やものづくりへの熱意が求められる仕事だ。

 自動車工業の歴史が浅い中国において、独創的かつ魅力的なデザインを持つ自動車が生まれにくいのはよく理解できる。近年、中国の自動車メーカーは外観のデザイン性を重視した車作りを行っているが、それでも中国メディアの今日頭条は1日付で、一部の中国メーカーはデザイン面における「パクリ」からまだ抜け出せておらず、進歩が見られないと論じる記事を掲載した。

 この記事は自動車のデザインのうち、特に内装のデザインに着目している。まず中国メーカーが海外メーカーの内装デザインをパクったと見なせるのは、「デザインをパクられた合弁車が先に発売され、パクった側の中国車が後発であること」、「合弁車のデザインはすでに広く知られていること」、そして、「パクった側の中国メーカーが発売している他の車種の内装デザインとは大きく異なっている」という3つの条件を満たす場合だと定義した。

 この定義に基づいて見てみると、東風風行の景逸X5の内装デザインはアウディQ7に酷似しており、パクリの割合は「90%」であると主張。また、野馬汽車の野馬T80はベンツGLAと80%近く似ていると指摘、さらに江淮汽車の瑞風S7はベンツEクラスに70%近く似ていると説明し、瑞風シリーズのS2、S3、S5の3車種とS7の内装デザインは違っているのに、「S7だけがベンツに似ている」と論じた。

 記事が掲載した各車種の内装デザインの写真を見比べると、紹介された中国車が外国メーカーの車をパクったとする見方には同意せざるを得ない感がある。これらのメーカーが独自デザインを手に入れるには、どうしても自動車そのものに対する愛情や熱意が必要であり、模倣することを咎める社会的風潮が必要だが、現在の中国にはそのような風潮はほとんどない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)