原作:雫井脩介「検察側の罪人」(文春文庫刊)

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 『クローズド・ノート』『犯人に告ぐ』などの雫井脩介の小説「検察側の罪人」が、木村拓哉と嵐・二宮和也の共演により映画化されることが決定した。東京地検を舞台に、ある殺人事件をめぐってそれぞれの正義がすれ違い対立する二人の検事の物語で、木村はエリート検事・最上に、二宮はかつて彼を師と仰いでいた新米検事・沖野にふんし、『日本のいちばん長い日』『駆込み女と駆出し男』の原田眞人が監督・脚本を務める。

 木村演じる最上毅は、100人近い検事が所属する東京地検刑事部で捜査本部が立つような凶悪事件を担当。管理職への昇進を控え、人望も厚いエリート検事。一方、二宮演じる沖野啓一郎はあこがれの最上と同じ部署に配属された喜びを胸に仕事に励む若手検事。二人が担当することになった金貸しの老人が刺殺される事件で、最上がかつて取り逃した男で彼にとって大事な人を奪った容疑者が再浮上。その男に裁きを受けさせるべく有罪に仕立てようとする最上と、最上の「正義」に疑念を抱く沖野の間に亀裂が生じ、やがて二人は敵同士となって対峙していく……。

 木村のキャスティング理由について「『検察側の罪人』は、2人の検事の、それぞれの正義を追い求める葛藤に、アメリカン・ハードボイルドの味わいがあるし、脇役にもゾクッと来るグッド・バッド・ガイがいる。(ジョエル&イーサン)コーエン兄弟の『ノーカントリー』とか『ミラーズ・クロッシング』にも通じる。その世界観にぴったりはまるのは木村拓哉だ、と思った」と語る原田監督。特に思い入れのある木村のフィルモグラフィーとして、木村がトニー・レオン、フェイ・ウォンらそうそうたる顔ぶれと共演したウォン・カーウァイ監督作『2046』を挙げ、「いつか一緒にフィルム・ノアールをやりたいと思っていた」という。

 二宮についても「『硫黄島からの手紙』以来、ずっと狙ってた。特に犯罪映画というイメージはなかったけど、今回の若手検事・沖野は彼のために書かれたような役。声がいいし」という惚れ込みよう。「だから原作はずっとふたりのイメージで読んだ。実現するとは思ってもみなかったけど快諾をもらい、日本が誇るトップスターふたりの競演が実現しました」「おそらく、怒鳴り声の響かない、監督いつもニコニコの現場になると思います」とこの記念すべき共演を喜んでいる。

 本作は今年7月から8月にかけて撮影、2018年に全国東宝系で公開予定。(編集部・石井百合子)