五月病

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GWが終わればいつも通りの日常に。そう考えると、今から憂鬱な気分になっている人もいることでしょう…。「ひょっとしたら五月病? 単なる憂鬱?」。そう、長期休暇が終わるタイミングは憂鬱になるのが当然。いまいち五月病なのか、一時的憂鬱なのか区別がつきにくいという人も多いのではないでしょうか。

●実は五月病という病気はない

そもそも五月病とはどういうものなのか。従来の憂鬱とどう異なるものなのか。違いを調べるべく調べてみると、五月病と呼ばれる病名は厳密にはないとのこと。はて?

湧永製薬株式会社公式ウェブサイト「わくわく情報館」によれば、五月病は新しい環境の変化についていけないことで起こる精神疾患のひとつで気分障害や適応障害のこと。4月に入り、学校へ入学したり新しい職場へ入社したり…。張り詰めた緊張が長期休暇によってほぐれることによって、気持ちが沈んで意欲が低下してしまうという症状のことをさすとのこと。

●でも昔は5月に長期休みなんてなかったけれど?

でもちょっと待って。昔は5月に今のような長期休暇はなかったはず。4月29日は昭和の日はかつてはみどりの日であり、さらにたどれば昭和天皇の誕生日。祝日法が制定された以降に天皇誕生日が休みになったと考えれば、この日が休みになったのは1948年ごろ。5月3日憲法記念日が制定されたのは1948年。5月4日みどりの日が休みになったのは2007年。5月5日こどもの日も前述祝日法が制定された際に祝日に定義されたため、1948年。1948年以前はGWなんてものはなかったということになります。ということは、五月病って昔はなかったということ?

五月病っていつごろから登場したのだろう? さらに調べてみると、五月病という言葉が流行し始めたのは1968年ごろ。東京大学で使われ始めた言葉が広まったものと考えられているそう。長期留学生への対策を検討する中で特有の無気力状態になる学生が大量に出現し始めたことから、五月病という言葉が生まれたというわけです。その頃の東京大学は日本の学生運動最盛期で、翌年には東大安田講堂事件も起きました。緊張感の張りつめた時代の中で、過酷な受験戦争をパスして入学した東大生は、その緊張から解放されて無気力になってしまったのかもしれませんね。

この時期は何事も完ぺきであろうとせず、困ったことがあったら誰かと話して気持ちを吐き出して楽になりましょう。気分がちょっとすぐれない日が続き、自分の体調が気になったら病院へ。ココロの無理は禁物です。

(文・五月坂ゆみ/考務店)