「駅弁」は鉄道での旅行に楽しさをもたらしてくれる存在であり、日本ではすっかり根付いた鉄道文化の1つだ。多くの中国人ネットユーザーが日本の駅弁のクオリティの高さを称賛しているが、その一方で中国高速鉄道の車内で販売される弁当には大きな不満を抱いている。(イメージ写真提供:123RF)

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 「駅弁」は鉄道での旅行に楽しさをもたらしてくれる存在であり、日本ではすっかり根付いた鉄道文化の1つだ。多くの中国人ネットユーザーが日本の駅弁のクオリティの高さを称賛しているが、その一方で中国高速鉄道の車内で販売される弁当には大きな不満を抱いている。

 中国国内の不満の声を受け、中国高速鉄道の弁当にもわずかながらも変化の兆しが現れているようだが、中国メディアの西寧晩報は4月29日付で、中国高速鉄道の駅弁は「いつになったら乗客の期待に応えてくれるのか」というテーマについて考察する記事を掲載した。

 記事は、中国高速鉄道の弁当に対する中国人消費者の不満について説明、例えば中国高速鉄道では15元(約244円)、30元(約488円)、40元(約650円)、60元(約976円)の駅弁が販売されているが、ネット上では「安い弁当を買いたくても15元はいつも売り切れで、買えたためしがない」と不満を口にしていると紹介した。高速鉄道を利用できる都市でも15元もあれば店で十分に美味しい食事を味わうことができる。いかに中国高速鉄道の弁当が高額かが分かるだろう。

 また別のネットユーザーは、価格が高いのはしょうがないとしても「相応のクオリティが伴っていない」とし、食事は冷えているうえに硬くなっていると不満を口にしていると紹介した。

 一方、ソーシャルメディア上で日本の駅弁を紹介する中国人ネットユーザーは「美味しいうえに安い」と称賛し、日本の駅弁は人を惹きつける魅力があると指摘しつつ、中国高速鉄道の弁当は「食べずに済むよう、乗車前に腹を満たしておこうと考えてしまう」ほど、消費者にとって魅力がないものだと指摘した。

 消費者のこうした不満を解消すべく、2017年の春節を含む一定期間に中国の一部高速鉄道路線において「出前仲介サービス」を導入する試みがなされたと説明したが、記事は高速鉄道の弁当市場を開放し、競争原理を導入することこそがクオリティ向上の鍵となるという見方を示した。

 中国のネット上では「高速鉄道は速度が速いため、乗車時間が数時間なら弁当は必要ない」というコメントも見られるが、この一言はまさに中国高速鉄道の弁当に魅力が欠けていることを示すものだ。美味しい弁当が存在すれば、それだけを目当てに鉄道に乗る人だっている。中国の鉄道部門に必要なのは、美味しい駅弁が旅に楽しさをもたらしてくれることを体験として知っているスタッフなのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)